特定技能「介護」在留申請の必要書類まとめ|COE・変更申請を完全解説
介護分野で外国人材を採用しようと決断したものの、「特定技能の申請に必要な書類が多すぎて何から準備すればいいのか分からない」「書類の不備で申請が遅れてしまった」といった声は少なくありません。実際、特定技能「介護」の在留資格申請には、申請人・受入機関・分野別の書類を合わせると30種類以上の提出が求められるケースもあります。厚生労働省の発表によると、2026年度には約240万人の介護職員が必要とされる一方、現状では約25万人が不足する見込みです(出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」2024年7月公表)。この深刻な人手不足を解消するため、特定技能外国人の受け入れを検討する介護施設が増えています。
特定技能の在留資格申請は、海外から新たに外国人を呼び寄せる「在留資格認定証明書(COE)交付申請」と、すでに日本国内にいる外国人の在留資格を切り替える「在留資格変更許可申請」の2種類があります。それぞれ必要書類が異なり、書類の作成方法や提出先も複雑です。大阪の特別養護老人ホームでは、書類準備に3か月以上を費やしたケースもありました。この記事では、特定技能「介護」の在留資格申請に必要な書類を網羅的に解説し、書類作成のコツや不備を防ぐポイントまで詳しくお伝えします。
この記事のポイントは?
特定技能の在留資格申請とは?2つの申請パターンを理解する
特定技能「介護」の在留資格を取得するためには、出入国在留管理庁への申請手続きが必要です。申請パターンは外国人材の現在の所在地によって異なり、それぞれで必要書類や手続きの流れが変わってきます。まずは2つの申請パターンの違いを正確に理解することが、スムーズな受け入れの第一歩となります。
在留資格認定証明書(COE)交付申請とは
在留資格認定証明書交付申請は、海外に住む外国人を日本に呼び寄せる際に行う手続きです。英語ではCertificate of Eligibility(COE)と呼ばれ、この証明書を取得することで、外国人が日本への入国に必要なビザ(査証)を取得しやすくなります。申請は原則として日本国内の代理人(受入機関の職員、登録支援機関、行政書士など)が行い、外国人本人が海外にいる状態で手続きを進めます。
COE交付申請の審査期間は通常1〜3か月程度ですが、1月から3月は新年度の採用に向けて申請が集中するため、さらに時間がかかる場合があります。COEの有効期間は発行日から3か月(90日)であり、この期間内に日本へ入国しなければ証明書は無効となります。採用スケジュールを逆算して、余裕を持った申請計画を立てることが重要です。
在留資格変更許可申請とは
在留資格変更許可申請は、すでに日本国内に滞在している外国人が、現在の在留資格から特定技能「介護」に変更する際に行う手続きです。技能実習2号を修了した方、留学生として介護福祉士養成施設を卒業した方、EPA介護福祉士候補者として4年間の在留期間を満了した方などが該当します。申請は外国人本人または受入機関の職員、登録支援機関などが行うことができます。
変更申請の審査期間は2週間〜2か月程度が目安ですが、申請内容や時期によって前後します。変更申請中は原則として現在の在留資格のまま日本に滞在できますが、在留期限が迫っている場合は在留期間更新許可申請も同時に行う必要があります。技能実習から特定技能への移行を希望する外国人が増加しており、大阪の介護施設では技能実習2号修了後に特定技能へ切り替える事例が年々増えています。
申請ルートによる違いを把握する
特定技能「介護」の取得には、主に4つのルートがあります。第1に、介護技能評価試験と介護日本語評価試験、日本語能力試験(N4以上)または国際交流基金日本語基礎テストに合格するルート。第2に、技能実習2号(介護)を2年10か月以上良好に修了するルート。第3に、介護福祉士養成施設を修了するルート。第4に、EPA介護福祉士候補者として4年間の在留期間を満了するルートです。
それぞれのルートによって提出が必要な書類が異なります。試験合格ルートでは各種試験の合格証明書が必要となり、技能実習からの移行ルートでは技能実習の評価調書や実習修了証明書が求められます。どのルートで申請するかによって書類準備の内容が大きく変わるため、採用予定の外国人材がどのルートに該当するかを事前に確認しておくことが不可欠です。
在留資格認定証明書(COE)交付申請に必要な書類一覧
海外から外国人介護人材を呼び寄せる際に必要となるCOE交付申請の書類は、大きく分けて「申請人(外国人本人)に関する書類」「所属機関(受入企業・施設)に関する書類」「介護分野に関する書類」の3種類に分類されます。出入国在留管理庁の公式ホームページに様式が公開されており、多くの書類はダウンロードして作成することが可能です(出典:出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」2025年1月時点)。
申請人(外国人本人)に関する必要書類
外国人本人に関する書類は、本人の身元確認や資格要件を証明するために必要です。以下が主な必要書類となります。
| 書類名 | 概要・注意点 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請書 | 出入国在留管理庁の様式を使用。本人作成用と所属機関作成用がある |
| 特定技能外国人の報酬に関する説明書 | 日本人と同等以上の報酬であることを説明する書類 |
| 特定技能雇用契約書の写し | 双方の署名・押印が必要。母国語併記が推奨される |
| 雇用条件書の写し | 労働条件通知書に相当。賃金、労働時間等を明記 |
| 賃金の支払に関する書類 | 銀行振込等、適正な支払方法を証明 |
| 雇用の経緯に係る説明書 | 採用に至った経緯を詳細に記載 |
| 徴収費用の説明書 | 外国人から徴収する費用の有無と内容 |
| 健康診断個人票 | 3か月以内に受診した健康診断の結果 |
| 受診者の申告書 | 健康診断に関する本人の申告書 |
| 写真(縦4cm×横3cm) | 申請前3か月以内撮影、無帽・無背景で鮮明なもの |
| 返信用封筒(簡易書留用) | 宛先明記、404円分の切手貼付 |
さらに、外国人本人の取得ルートに応じて以下の書類が追加で必要となります。試験合格ルートの場合は、介護技能評価試験の合格証明書、介護日本語評価試験の合格証明書、日本語能力試験(N4以上)の合格証明書または国際交流基金日本語基礎テストの合格証明書が必要です。技能実習からの移行の場合は、技能実習2号の評価調書や修了証明書が求められます。
所属機関(受入企業・施設)に関する必要書類
受入機関である介護施設側が準備する書類は、施設の適格性や支援体制を証明するために必要です。特定技能外国人を受け入れるためには、受入機関としての要件を満たしていることを書類で証明しなければなりません。
| 書類名 | 概要・注意点 |
|---|---|
| 特定技能所属機関概要書 | 事業所の概要、従業員数、事業内容等を記載 |
| 登記事項証明書 | 法務局発行、発行後3か月以内のもの |
| 役員の住民票の写し | 発行後3か月以内、本籍地記載不要 |
| 決算文書の写し | 直近2期分の貸借対照表・損益計算書 |
| 法人税の確定申告書の写し | 直近2期分、別表一・四を含む |
| 労働保険料等納付証明書 | 労働保険事務組合から発行を受ける |
| 社会保険料納入状況照会回答票 | 年金事務所で発行、未納がないことを証明 |
| 税務署発行の納税証明書 | 法人税、消費税の納税状況を証明 |
| 1号特定技能外国人支援計画書 | 義務的支援10項目を網羅した計画書 |
| 支援責任者・支援担当者の就任承諾書 | 支援体制を示す書類 |
| 支援責任者の履歴書 | 経歴と支援能力を証明 |
登録支援機関に支援業務を委託する場合は、追加で「登録支援機関との支援委託契約に関する説明書」「登録支援機関との支援委託契約書の写し」「登録支援機関の登録通知書の写し」が必要となります。自社で支援を行う場合よりも書類は増えますが、支援業務の負担を軽減できるメリットがあります。
介護分野に関する必要書類
介護分野で特定技能外国人を受け入れる場合、分野特有の書類提出も求められます。これらは厚生労働省が所管する介護分野の運用要領に基づいて定められています。
- 介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書:受入機関として介護分野の運用要領を遵守することを誓約
- 介護分野における業務を行わせる事業所の概要書:事業所名、所在地、サービス種別、職員数等を記載
- 協議会の構成員であることの証明書(入会証明書):介護分野における特定技能協議会への入会を証明
介護分野における特定技能協議会への入会は、在留諸申請を行う前に完了しておく必要があります。協議会への入会手続きは、厚生労働省ホームページ上の「介護分野における特定技能協議会申請システム」から行います(出典:厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」2025年1月時点)。入会証明書の発行には通常2週間程度かかるため、早めの手続きが推奨されます。入会費・年会費は無料です。
在留資格変更許可申請に必要な書類一覧
すでに日本国内に滞在している外国人の在留資格を特定技能「介護」に変更する場合、必要書類はCOE交付申請と重複する部分が多いものの、いくつかの違いがあります。変更申請特有の書類や、省略可能な書類について把握しておくことで、効率的な準備が可能になります。
変更申請で必要となる主な書類
在留資格変更許可申請では、COE交付申請と同様に申請人・所属機関・分野別の書類が必要です。ただし、申請書の様式が「在留資格変更許可申請書」となり、返信用封筒は不要(在留カードが直接交付されるため)といった違いがあります。
| 書類区分 | 主な書類 |
|---|---|
| 申請人関係 | 在留資格変更許可申請書、パスポート・在留カードの提示、各種試験の合格証明書、履歴書など |
| 所属機関関係 | 特定技能所属機関概要書、登記事項証明書、決算文書、納税証明書、支援計画書など |
| 分野別 | 介護分野誓約書、事業所概要書、協議会入会証明書など |
技能実習2号から特定技能への移行の場合、技能試験・日本語試験が免除されます。ただし、免除を受けるためには「介護職種の第2号技能実習を良好に修了した」ことを証明する書類(技能実習評価調書、技能実習修了証明書など)の提出が必要です。良好に修了とは、技能実習計画に従って2年10か月以上の技能実習を行い、かつ技能検定等に合格していることを指します。
変更申請で省略できる書類
受入機関が過去1年以内に同様の申請を行い、すでに提出済みの書類で内容に変更がない場合、一部の書類を省略できることがあります。具体的には、登記事項証明書、決算文書、事業所概要書などが該当する場合があります。ただし、省略の可否は個別のケースによって異なるため、管轄の地方出入国在留管理局に事前確認することをお勧めします。
また、技能実習から特定技能への移行申請で、同一の受入機関で引き続き雇用される場合は、技能実習時代に提出済みの書類と重複するものについて省略が認められるケースがあります。大阪出入国在留管理局では、事前相談を受け付けており、必要書類の確認を行うことができます。
書類作成のコツ:不備を防ぎスムーズに申請するために
特定技能の在留資格申請は書類の数が多く、1つでも不備があると審査が遅延したり、最悪の場合は不交付・不許可となる可能性があります。大阪のある介護施設では、雇用条件書の記載漏れにより申請がやり直しとなり、外国人材の入社が2か月遅れた事例がありました。ここでは、書類作成時に押さえておくべきポイントを解説します。
雇用契約書・雇用条件書作成のポイント
特定技能雇用契約書と雇用条件書は、申請における最重要書類の一つです。記載内容が不十分だったり、法令に違反する内容が含まれていると、審査で問題視されます。
- 報酬額は日本人と同等以上:同じ業務に従事する日本人職員と比較して、報酬額が同等以上であることが必須。地域の最低賃金を下回っていないかも確認
- 労働時間・休日・休暇の明記:所定労働時間、残業の有無、週休日数、年次有給休暇について具体的に記載
- 母国語併記が推奨:外国人本人が内容を十分に理解できるよう、日本語と母国語の併記が望ましい
- 署名・押印の確認:雇用主と外国人本人双方の署名または押印が必要。電子署名は現時点では認められていない場合が多い
出入国在留管理庁が公開している参考様式を活用すると、必要事項の記載漏れを防ぐことができます。ただし、参考様式をそのまま使うだけでなく、自社の実態に合わせた内容にカスタマイズすることが重要です。実際の労働条件と書類の記載内容に齟齬があると、入管審査で問題となります。
1号特定技能外国人支援計画書の作成ポイント
1号特定技能外国人支援計画書は、外国人材に対して行う義務的支援の内容を記載する重要書類です。義務的支援には以下の10項目が含まれており、すべての項目について具体的な支援内容を記載する必要があります。
- 事前ガイダンスの提供
- 出入国する際の送迎
- 住居確保・生活に必要な契約支援
- 生活オリエンテーションの実施
- 公的手続等への同行
- 日本語学習の機会の提供
- 相談・苦情への対応
- 日本人との交流促進
- 転職支援(受入機関の都合による契約解除の場合)
- 定期的な面談の実施、行政機関への通報
支援計画書を作成する際は、「いつ」「誰が」「どのように」支援を行うかを具体的に記載します。例えば、事前ガイダンスであれば「入国前30日以内に、支援担当者の○○が、ビデオ通話を使用して母国語で3時間以上実施する」といった具体性が求められます。抽象的な記載は審査で指摘される可能性があります。
健康診断個人票の注意点
健康診断個人票は、申請日から遡って3か月以内に受診したものが必要です。健康診断の項目は、労働安全衛生規則で定める項目を満たしている必要があり、一般的な人間ドックや健康診断で取得可能です。
海外在住の外国人を呼び寄せる場合、現地の医療機関で受診した健康診断結果を使用することも可能です。ただし、日本語以外で作成された健康診断結果は、日本語訳を添付する必要があります。翻訳者の氏名・住所の記載も求められるため、正確な翻訳を依頼することが重要です。
二国間取決めに関する書類の確認
ベトナム、カンボジア、タイなど一部の国籍の外国人を受け入れる場合、二国間取決めに基づく追加書類が必要となることがあります。例えばベトナム国籍の場合、ベトナム労働・傷病兵・社会問題省が指定する送出機関を通じて求人・求職のマッチングを行った場合の証明書類が求められます。
二国間取決めの内容は国によって異なり、また制度変更も行われることがあるため、最新の情報を出入国在留管理庁や外務省のホームページで確認することが不可欠です。特にベトナム人材は介護分野での受け入れ実績が多いため、ベトナムとの二国間取決めについては特に注意が必要です。
よくある書類不備と対策:審査をスムーズに通過するために
特定技能の在留資格申請において、書類の不備は審査の遅延や不交付・不許可の主要な原因となります。出入国在留管理庁への申請経験が豊富な登録支援機関によると、初回申請の約40%で何らかの補正指示が出るとも言われています。ここでは、よくある不備のパターンとその対策を解説します。
書類間の整合性不足
複数の書類間で記載内容に矛盾があると、審査で指摘されます。例えば、雇用契約書に記載された報酬額と、報酬に関する説明書の金額が一致していない場合や、事業所概要書に記載された従業員数と、実際の登記情報や決算書類の内容が異なる場合などが該当します。
対策としては、書類作成後に複数人でクロスチェックを行い、記載内容の整合性を確認することが有効です。特に日付、金額、人数、所在地などの数値・固有名詞は、転記ミスが起きやすいため注意が必要です。大阪の介護施設では、総務担当者と施設長のダブルチェック体制を取ることで、書類不備を大幅に減らした事例があります。
有効期限切れの書類
各種証明書類には有効期限が設けられているものがあり、申請時点で有効期限が切れていると受理されません。主な有効期限は以下の通りです。
- 登記事項証明書:発行後3か月以内
- 住民票の写し:発行後3か月以内
- 納税証明書:発行後3か月以内
- 健康診断個人票:受診後3か月以内
- 写真:撮影後3か月以内
書類の準備は申請直前に行うのが理想的ですが、準備に時間がかかる書類もあるため、スケジュール管理が重要です。特に決算文書や納税証明書など、取得に時間がかかる書類は早めに手配し、有効期限が短い書類は申請直前に取得するという段取りが効果的です。
記載漏れ・記入ミス
申請書の必須項目が空欄になっている、チェックボックスの選択漏れがある、といった単純なミスも不備の原因となります。出入国在留管理庁の様式は細かな記入項目が多いため、記載漏れが発生しやすくなっています。
対策としては、出入国在留管理庁が公開している記入例を参照しながら作成することが効果的です。また、書類作成後にチェックリストを使用して、必須項目がすべて埋まっているかを確認する習慣をつけることで、記載漏れを防ぐことができます。
協議会入会証明書の未取得
介護分野における特定技能協議会への入会証明書は、申請時点で発行済みである必要があります。協議会への入会手続きは、協議会申請システムから行いますが、入会証明書の発行には事務局での確認を経て通常2週間程度かかります。申請直前に入会手続きを行うと、証明書の発行が間に合わない場合があります。
対策としては、特定技能外国人の採用を決定した段階で、早めに協議会への入会手続きを開始することが重要です。また、入会証明書には有効期間(初回発行時は1年間、更新後は4年間)があるため、有効期限の管理も必要です。
登録支援機関を活用するメリット:書類準備の負担を軽減
特定技能の在留資格申請に必要な書類は膨大であり、介護施設の限られた人員で対応するには負担が大きいのが実情です。特に初めて特定技能外国人を受け入れる施設にとって、複雑な申請手続きを自前で行うことは大きなハードルとなります。こうした課題を解決する手段として、登録支援機関の活用が注目されています。
登録支援機関とは
登録支援機関とは、出入国在留管理庁に登録された機関で、特定技能外国人を受け入れる企業に代わって支援業務を行います。義務的支援10項目の実施を受入機関から委託され、外国人材の生活支援から行政手続きのサポートまで幅広い業務を担当します。登録支援機関は、入管法に基づく基準を満たしており、支援業務の質が一定水準以上であることが担保されています。
一般社団法人 外国人介護留学生支援機構は、大阪を拠点とする登録支援機関として、介護分野に特化した支援を行っています。介護現場に精通したスタッフが、書類準備から入社後のフォローまで一気通貫でサポートする体制を整えています。
書類準備における登録支援機関のサポート
登録支援機関を活用することで、書類準備にかかる負担を大幅に軽減できます。具体的なサポート内容は以下の通りです。
- 必要書類リストの作成と説明:申請ルートに応じた必要書類を整理し、取得方法を案内
- 申請書類の作成支援:雇用契約書、支援計画書などの作成をサポート
- 書類のチェック:提出前に書類の不備がないかを確認
- 申請代行:地方出入国在留管理局への申請を代理で行う(申請取次資格を持つ場合)
- 補正対応:審査中に補正指示があった場合の対応をサポート
特に、初めて特定技能外国人を受け入れる施設にとっては、経験豊富な登録支援機関のサポートを受けることで、書類不備による申請遅延リスクを大幅に軽減できます。大阪の介護老人保健施設では、登録支援機関に書類準備を依頼したことで、自社で準備した場合と比較して申請準備期間が約2か月短縮できた事例もあります。
登録支援機関を選ぶポイント
登録支援機関は全国に多数存在しますが、介護分野に精通しているかどうかは機関によって異なります。以下のポイントを参考に、自施設に合った登録支援機関を選定することが重要です。
- 介護分野での支援実績があるか
- 地域の入管や介護業界の事情に詳しいか
- 母国語対応が可能なスタッフがいるか
- 料金体系が明確か
- 入社後のフォロー体制は整っているか
一般社団法人 外国人介護留学生支援機構では、採用決定まで完全無料でサポートしており、費用面での負担を気にせずに相談することができます。また、ベトナム・ネパールなどアジア各国との強固なネットワークを持ち、日本語検定2級保持者など質の高い人材を紹介しています。
オンライン申請の活用:効率的な申請手続きのために
出入国在留管理庁では、在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請のオンライン申請を受け付けています。オンライン申請を活用することで、窓口に出向く手間を省き、申請業務を効率化することが可能です。
オンライン申請のメリット
オンライン申請には以下のようなメリットがあります。
- 24時間申請可能:窓口の受付時間に縛られず、都合の良い時間に申請できる
- 移動時間・交通費の削減:地方出入国在留管理局まで出向く必要がない
- COEの電子交付:在留資格認定証明書がメールで送付され、海外の外国人への郵送が不要に
- 申請状況の確認:オンラインで審査状況を確認できる
特にCOEの電子交付は、海外にいる外国人への証明書送付にかかる時間とコストを大幅に削減できる点で大きなメリットがあります。従来は国際郵便でCOEを送付する必要があり、配達に1〜2週間かかることもありましたが、電子交付により即座に外国人本人へ共有できるようになりました。
オンライン申請の利用方法
オンライン申請を行うには、「在留申請オンラインシステム」の利用者登録が必要です。受入機関の職員、登録支援機関の職員、行政書士などがオンライン申請を行うことができます。利用者登録には、マイナンバーカードと公的個人認証サービスの利用が求められる場合があります。
申請書類はPDF形式でアップロードするため、紙の書類をスキャンしてデータ化する作業が必要です。ファイルサイズや形式に制限があるため、出入国在留管理庁の案内を確認しながら準備を進めることが重要です。オンライン申請に不慣れな場合は、登録支援機関に申請代行を依頼することも検討に値します。
2025年の制度変更と最新動向:訪問介護への従事解禁
特定技能制度は創設以来、段階的に制度の見直しが行われています。2025年4月には、特定技能外国人による訪問介護サービスへの従事が解禁されるなど、大きな制度変更がありました。最新の動向を把握しておくことで、将来を見据えた人材確保計画を立てることができます。
訪問介護解禁の概要
2025年4月21日から、特定技能外国人による訪問介護が解禁されました。これまで特定技能「介護」は施設介護のみが対象でしたが、訪問介護の人材不足が深刻化していることを受け、一定の要件を満たす場合に訪問系サービスへの従事が認められるようになりました。
訪問介護で特定技能外国人を受け入れるためには、通常の特定技能「介護」の要件に加えて、以下の要件を満たす必要があります。
- 介護事業所等での実務経験が原則1年以上あること
- 受入事業所が訪問介護の基本事項、生活支援技術、日本の生活様式に関する研修を実施すること
- 一定期間のOJT(同行訪問)を行うこと
- キャリアアップ計画を作成すること
- ハラスメント防止のための対応マニュアルを作成・共有すること
- ICT活用を含む環境整備を行うこと
- 協議会に対し、要件確認と適合確認書の発行を受けること
訪問介護での受け入れを検討している施設は、これらの追加要件を満たすための準備を進める必要があります。適合確認書の発行手続きは、介護分野における特定技能協議会事務局(公益社団法人国際厚生事業団内)で行います。
特定技能2号への移行可能性
介護分野では、特定技能1号から介護福祉士の国家資格を取得することで、在留資格「介護」に移行するルートが用意されています。在留資格「介護」は在留期間の上限がなく、家族帯同も認められているため、長期的な就労・定着が可能になります。
特定技能1号の在留期間は通算5年が上限ですが、介護福祉士資格を取得すれば、その制限なく日本で働き続けることができます。外国人材のキャリアアップを支援し、介護福祉士資格の取得をサポートすることは、長期的な人材確保の観点からも重要です。
まとめ:書類準備は早めの着手と専門家の活用がカギ
特定技能「介護」の在留資格申請は、必要書類が多岐にわたり、書類間の整合性や有効期限の管理など、細かな注意が必要な手続きです。この記事で解説した内容を参考に、計画的に書類準備を進めることで、スムーズな申請と外国人材の早期受け入れが実現できます。
- 特定技能の申請パターンは「COE交付申請」と「在留資格変更許可申請」の2種類がある
- 必要書類は「申請人関係」「所属機関関係」「分野別」の3種類に大別され、合計30種類以上になることも
- 書類間の整合性、有効期限、記載漏れに注意し、複数人でのチェック体制を構築する
- 介護分野における特定技能協議会への入会は、申請前に完了しておく必要がある
- 登録支援機関を活用することで、書類準備の負担を軽減し、申請遅延リスクを低減できる
- 2025年4月からは訪問介護への従事も解禁され、追加の要件・書類が必要
介護分野における人材不足は今後さらに深刻化することが予測されており、外国人介護人材の受け入れは避けて通れない選択肢となっています。特定技能制度を活用して優秀な外国人材を確保するためには、煩雑な書類準備を乗り越える必要がありますが、その先には安定した人材確保という大きなメリットが待っています。
外国人介護人材の受け入れをご検討の施設経営者様は、まずは登録支援機関にご相談ください。一般社団法人 外国人介護留学生支援機構では、採用決定まで完全無料でサポートしています。ビザ申請から入社後のフォローまで一気通貫で対応し、最速3日で人材紹介、最速1か月での入社も可能です。書類準備の負担を軽減し、確実な申請手続きを実現するために、専門家の力を活用することをお勧めします。
監修青山 信明
2018年から一般社団法人外国人介護留学生支援機構にて、日本で介護職を目指す外国人留学生の生活支援および就職支援を担当。ベトナム・ネパール・インド国籍の学生支援に従事する。
特定技能制度施行後は、同機構が登録支援機関として認可を受ける過程にも関与し、現在は主にベトナム国籍人材を中心とした特定技能外国人の支援業務を行っている。
執筆者コネクトナビ編集部
外国人材採用に役立つ情報を随時発信しています。
