2026.09.05

貝塚市のデイサービスで外国人介護人材が活躍する理由

介護施設で笑顔を見せる外国人スタッフと利用者の様子

求人を出しても応募が来ない。面接まで進んでも辞退される。貝塚市でデイサービスを運営する経営者や採用担当の方から、こうした声を伺う機会が増えています。

日本人だけを対象にした募集では、もう人員基準を満たせない。そんな危機感を抱えながらも、制度が複雑で何から手を付ければよいか分からない、という方も多いはずです。

読み終えた頃には、自施設が置かれている状況と、次に取るべき選択肢が見えている状態を目指します。貝塚市のデイサービスで外国人介護人材の受入れを検討している方に向けて、判断材料を順に整理していきます。

この記事のポイント

□ 貝塚市は高齢化率が上昇を続け、在宅サービスの受給率が高い地域特性を持ちます

□ 早く人手が要るなら特定技能、長期育成を前提とするなら在留資格「介護」が向いています

□ 専任の採用・労務担当を置けない施設は、登録支援機関への委託が現実的です

□ 支援機関は費用の安さだけでなく、貝塚市近隣に拠点があるかを必ず確認します

□ 定着の鍵は住居と生活支援で、離職の多くは孤立から始まります

貝塚市の介護現場が抱える人材不足の構造とは?

貝塚市の高齢化率は、貝塚市が公表する「高齢者を取り巻く現状」によると、令和3(2021)年に27.1%前後まで上昇し、その後も上昇傾向が続いています。令和5(2023)年時点では、後期高齢者(75歳以上)が12,879人となり、総人口に占める割合は15.6%に達しました。

一方で前期高齢者(65〜74歳)は9,901人と1万人を下回り、減少傾向にあります。つまり、支援を多く必要とする75歳以上の層が増え、比較的元気な65〜74歳の層が減っている構図です。

貝塚市の「高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画」では、全国・大阪府と比べて施設・居住系サービスの受給率は低く、在宅サービスの受給率は高い傾向が示されています。デイサービスをはじめとする通所系サービスの担い手は、貝塚市において重要な位置づけにあると考えられます。

求人は出ているが、応募が追いつかない

ハローワーク求人検索サイトの集計では、大阪府貝塚市の介護職員の求人は97件、介護関連の求人は418件掲載されています。大阪府全体の値では、介護職の有効求人倍率が5.70倍(2019年11月時点)と、全国平均4.45倍を大きく上回る水準でした。これは大阪府全体・2019年時点のデータであり、貝塚市単独の値ではありませんが、地域全体で人材確保が厳しい環境にあることがうかがえます。

この傾向が続くと、日本人の応募だけを待つ採用は年々厳しくなる可能性があります。

特定技能と在留資格「介護」、施設に合うのはどちらか?

特定技能と在留資格「介護」、施設に合うのはどちらか

外国人介護人材を受け入れる在留資格には、主に「特定技能」と在留資格「介護」があります。特定技能とは、人手不足が深刻な分野で即戦力人材を受け入れるための在留資格のことです。

比較的短期間で就労を開始できる一方、在留期間には上限があります。在留資格「介護」は、介護福祉士の資格を取得した人材を対象とする在留資格です。

在留期間の更新に制限がなく、長期的な人材育成を前提とした制度といえます。

比較項目 特定技能 在留資格「介護」
対象 一定の技能・日本語試験に合格した人材 介護福祉士資格を持つ人材
在留期間 通算の上限あり(詳細は出入国在留管理庁で要確認) 更新制限なし
受入れまでの期間 比較的短い 資格取得を経る分、長くなりやすい
支援義務 受入れ機関または登録支援機関による支援計画が必要 法令上の支援計画義務は特定技能ほど重くない

表からも分かるとおり、早く人手を確保したい施設は特定技能、腰を据えて育成したい施設は在留資格「介護」が候補になります。在留期間の上限や要件は改正が続いているため、最新の内容は出入国在留管理庁の公表情報で確認してください。

自施設に外国人介護人材の受入れが向いているか見極めるポイント

受入れ方法を比較する前に、まず自施設の状況を整理する必要があります。次の3つの観点から、自施設を確認してみてください。

不足している人数と職種が明確か、指導役を確保できるか

何人不足しているのか、どの時間帯のシフトが埋まらないのかを、数字で把握できているかを確認します。漠然と「人が足りない」という状態では、必要な在留資格も委託先も選べません。

また、外国人材の育成には、業務と日本語の両面を見られる指導役が欠かせません。既存職員に余力が無いまま受入れを進めると、指導役が孤立してしまいます。

住居を用意できるか、家賃水準を把握しているか

不動産情報サイトのヤフー不動産では、貝塚駅のワンルームの平均家賃を7.8万円、1K・1DKの平均家賃を6.3万円としています。ただしこの数値は時点が明確でない民間集計のため、契約前には最新の物件情報で確認する必要があります。

社宅を用意するのか、本人に賃貸契約を結んでもらうのかを、受入れ前に決めておく必要があります。就労開始日から逆算し、住居契約と指導役の調整を並行して進める施設が多いです。住居探しが遅れると、決まっていた就労開始日そのものがずれてしまいます。

受入れが決まってから就労開始までの流れと期間の目安

在留資格の種類にかかわらず、受入れには一定の準備期間がかかります。おおまかな流れは、求人・面接、在留資格の申請、来日または国内移動、支援計画に基づく生活オリエンテーションという順序です。

申請から在留資格が交付されるまでの期間は、時期や個別の事情によって変動します。正確な標準処理期間は、出入国在留管理庁の公表情報で確認することをおすすめします。

外国人介護人材を受け入れる費用相場と内訳

外国人介護人材を受け入れる費用相場と内訳

費用の全体像をつかまずに契約すると、想定外の出費に驚くことになります。全国の民間調査では、介護業界の人材紹介手数料は想定年収の30〜35%が一般的な相場とされています。

同じ調査(2023年度・全国調査)によると、常勤介護職(介護福祉士資格あり)1人あたりの紹介手数料平均は約89万円だったとされています。これは貝塚市や大阪府に限定した数値ではなく、全国・業界一般の水準である点に注意してください。

ここに、支援機関へ委託する場合は月々の支援委託費が別途かかります。支援委託費は機関ごとに料金体系が異なるため、複数社から見積もりを取り、内訳をそろえて比べる必要があります。

費用項目 主な内容 発生タイミング
紹介手数料 人材紹介会社への成功報酬 採用決定時
支援委託費 登録支援機関への月額委託料 受入れ後、毎月
住居関連費 社宅費用または住居確保のサポート費 受入れ前後
日本語教育費 研修・教材・日本語教室の受講料 受入れ後、継続的

紹介手数料は年収に連動するため、想定年収を先に決めておくと見積もりの比較がしやすくなります。支援委託費や日本語教育費は機関によって差が大きく、ここが総額を左右する部分です。

外国人介護人材の支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するかの比較

特定技能で受け入れる場合、受入れ機関には支援計画の実施義務があります。この支援を自社で行うか、登録支援機関へ委託するかを選ぶことになります。

比較項目 自社で行う 登録支援機関へ委託
専任担当者 必要(多言語対応も含む) 不要(機関側が対応)
費用 人件費と体制構築費 月額の支援委託費
ノウハウ 自社で蓄積が必要 機関のノウハウを活用できる
緊急対応 自社の体制次第 機関の対応体制に依存

専任の採用・労務担当を置けない施設は、委託のほうが現実的な選択になりやすいです。一方で、多言語対応できる職員が既にいる施設は、自社対応でコストを抑えられる場合もあります。

海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。

貝塚市の施設が登録支援機関を選ぶときの判断基準とは?

委託すると決めたら、次はどの機関を選ぶかという段階に進みます。判断基準は複数ありますが、特に見落とされやすい点から説明します。

貝塚市やその近隣に拠点・担当者がいるか、介護分野の実績があるか

受入れ後のトラブルは、電話やメールだけでは解決しないことがあります。近隣に担当者がいれば、当日中に施設へ駆けつけられる体制が期待できます。外国人材本人の役所手続きや通院の同行も、対面のほうが進みやすいのが実情です。逆に遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、交通費が別途費用に乗ることもあります。

また、他分野を主力とする機関では、介護特有の夜勤や記録業務への理解が浅い場合があります。特定技能と在留資格「介護」の両方に対応できるかも、あわせて確認しておきましょう。

日本語教育の体制、費用体系、契約解除の条件

採用後の日本語学習をどこまで支援してくれるかは、機関によって差があります。貝塚市には「かいづか国際交流協会(KAIFA)」があり、田尻町の国際交流基金関西国際センターで学ぶ外国人研修生のホームステイ受入れなどの活動を行っています。ただし介護職員向けの日本語学習支援を行っているかどうかは確認できていないため、委託先を検討する際は個別に確認してください。

見積もりの段階で、追加費用が発生する条件を書面で示してくれるかも見ます。契約解除やキャンセル時の条件があいまいな機関は、後々のトラブルにつながりやすいです。

見積もりで確認すべき6項目とは?

複数の登録支援機関を比較する際は、次の項目をそろえて確認してください。

□ 紹介手数料の金額と支払いタイミング

□ 月額支援委託費に含まれる業務範囲

□ 通訳対応が別料金かどうか

□ 緊急時訪問の対応可否と費用

□ 契約解除・早期離職時の返金規定

□ 貝塚市または近隣への訪問頻度

この6項目は、機関ごとに条件が大きく異なる部分です。そろえて比べないと、総額の見た目だけで判断してしまうことになります。

悪質な事業者を見分ける特徴とは?

良い支援機関の基準が分かると、その裏返しとして注意すべき特徴も見えてきます。料金表を書面で出さず、質問すると曖昧に答える機関は避けたほうが安全です。これまでの受入れ実績や、どの国籍の人材との連携があるかを聞かれて答えに詰まる機関は、実務経験が乏しい可能性があります。

トラブル発生時に誰が何をしてくれるのかを、契約前に説明しない機関にも注意が必要です。後になって「対応範囲外です」と言われるケースが、実際に多く報告されています。

外国人介護人材の受入れ前に貝塚市の施設が準備すべきものとは?

外国人介護人材の受入れ前に貝塚市の施設が準備すべきもの

受入れ体制は、住居・シフト・指導役・記録の4点を中心に整えます。

住居の確保

不動産情報サイトのスーモでは、新築かつ駅から徒歩1〜5分以内の条件で、貝塚市のワンルーム賃貸マンションの家賃相場を6.0万円としています。ただし調査時点が明確でない民間集計のため、参考値として扱い、実際の物件情報で確認してください。

社宅を用意する場合と、本人に契約してもらう場合とで、必要な準備が変わってきます。大阪府は住宅確保要配慮者居住支援法人を指定しており、令和8年1月31日時点で210法人が活動しています。これは大阪府の制度であり、貝塚市内での利用可否は個別に確認が必要ですが、外国人も対象に含まれる仕組みとして参考になります。

シフトと指導役の調整、日本語能力に応じた業務範囲

入職直後は日本語での指示理解に時間がかかるため、指導役を固定して担当させる体制が望ましいです。特定のシフトに指導役を集中させすぎると、その職員の負担が増してしまいます。

入職時点の日本語能力に応じて、任せる業務の範囲を段階的に広げていく設計が現実的です。記録業務は日本語能力が求められるため、最初は口頭確認と併用する運用が無理を減らします。

既存職員への説明

受入れの目的と役割分担を、受入れ前に既存職員へ説明しておく必要があります。説明が不十分なまま受入れを進めると、指導役だけが板挟みになってしまいます。

受入れ後に起きやすいトラブルと対処

受入れ後は、想定していなかった場面での対応に追われることがあります。

生活面の困りごとが業務に影響する

役所手続きや通院先が分からず、休みの日に対応できないまま体調を崩してしまうケースがあります。支援機関や地域の交流団体と連携し、早めに生活面のサポートへつなげることが対処になります。

指示の理解にずれが生じる

日本語での指示が正しく伝わらず、業務の手順を誤って覚えてしまうことがあります。図やイラストを使った手順書を用意しておくと、ずれを防ぎやすくなります。

貝塚市で外国人介護人材を定着させるために効果的な取り組み

離職は、業務よりも生活面の孤立から始まることが多いです。

生活の同行支援

買い物や役所手続きへの同行は、地味に見えて最も効果のある取り組みです。貝塚市には南海本線と水間鉄道が通り、貝塚駅を中心に生活動線が形成されています。通勤・通院・買い物の移動手段を早い段階で一緒に確認しておくと、生活の不安を減らせます。

地域コミュニティとのつながり

貝塚市のかいづか国際交流協会は、田尻町の国際交流基金関西国際センターで学ぶ外国人研修生のホームステイ受入れなどの活動を行っています。こうした団体とのつながりを持てると、外国人材本人が孤立しにくくなります。

定期的な面談

月1回程度の面談を設け、業務面と生活面の双方を確認する仕組みが定着率を高めます。問題が大きくなる前に、小さな違和感の段階で拾えるようにしておきましょう。

外国人介護人材の受入れで起きやすい失敗事例

受入れの失敗には、いくつかの典型的なパターンがあります。

契約後に想定外の追加費用が発生する

契約後に通訳対応や緊急時訪問が別料金だったと分かるのは、受入れで最も多い想定外の出費です。契約前に料金表と追加費用の条件を書面で確認しておけば、この失敗は防げます。

住居の準備が間に合わず入職時期がずれる

住居探しの開始が遅れると、決まっていた入職時期が1か月単位でずれてしまいます。就労開始日から逆算し、住居契約を早めに動かすことで防げます。

既存職員への説明不足で指導役が孤立する

受入れの目的が共有されないまま始まると、指導役だけが板挟みの立場になります。受入れ前に全体ミーティングを設け、役割分担を明確にしておくことが対策になります。

費用の安さだけで支援機関を選び、支援がほとんど無い

月額委託費の安さだけで選ぶと、緊急時の対応や日本語教育の支援が形だけになっていることがあります。費用と支援内容の両方を、見積もり段階で比較することが防止策になります。

支援機関選びで迷った場合は、海外人材コネクトナビ掲載の支援機関を比較してください。

外国人介護人材の受入れ準備チェックリスト

□ 自施設の人員体制と不足数を把握した

□ 受入れ可能な在留資格を確認した

□ 住居の確保の見通しを立てた

□ 指導役とシフトの調整方針を決めた

□ 費用の総額と内訳を確認した

□ 支援機関の対応範囲と拠点の近さを確認した

□ 既存職員への説明の場を設けた

貝塚市のデイサービスにおける外国人介護人材受入れのまとめ

貝塚市は高齢化率が上昇を続け、在宅サービスの受給率が高い地域です。デイサービスを含む在宅サービスの担い手不足は、今後も続くと見込まれます。

早く人手を確保したいなら特定技能、長期的な育成を前提とするなら在留資格「介護」が候補になります。自施設の不足人数と指導体制を把握したうえで、自社対応か委託かを判断してください。

支援機関を選ぶ際は、費用の安さだけでなく、貝塚市やその近隣に拠点があるかを必ず確認しましょう。定着の鍵は、業務よりも生活面の支援にあります。

海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。費用や支援範囲、実績を確認し、自施設に合った支援機関を選びましょう。

よくある質問

貝塚市のデイサービスでも外国人介護人材を受け入れられますか。
施設種別を問わず受入れは可能です。在留資格の要件を満たし、支援体制を整えれば、デイサービスでも受入れが進んでいます。
特定技能人材を採用する場合、日本語能力はどの程度必要ですか。
一定の日本語試験への合格が要件となります。詳しい基準は出入国在留管理庁の最新情報で確認してください。
住居は施設側が用意する必要がありますか。
義務ではありませんが、多くの施設が社宅や物件探しの支援を行っています。貝塚市周辺の家賃相場を事前に把握しておくと計画が立てやすくなります。
受入れ人数が多い場合、支援機関への委託費用は増えますか。
一般的に月額支援委託費は人数に応じて発生します。まとまった人数を受け入れる場合は、複数社から見積もりを取り、1人あたりの単価で比較してください。
受入れる人数が多く自社対応が難しい場合はどうすればよいですか。
専任担当を置けない規模であれば、登録支援機関への委託が現実的です。海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。