2026.09.28

大阪市旭区のデイサービスが外国人介護職員を採用する際のポイント

デイサービスで外国人介護職員と日本人スタッフが並んで微笑む様子

求人を出しても、なかなか応募が来ない。そんな状態が続いているデイサービスの経営者・採用担当の方は、大阪市旭区にも少なくないはずです。

すでに外国人材の受入れを検討し始めた施設もあれば、制度が分からずに一歩を踏み出せない施設もあると思います。この記事は、そうした大阪市旭区のデイサービスの経営者・採用担当の方に向けて書いています。

読み終えると、自施設の人材課題の構造、在留資格ごとの違い、費用の目安、登録支援機関へ委託すべきかどうかの判断材料が分かります。

この記事のポイント

□ 大阪市旭区は高齢化率が大阪市内でも高い水準とされ(2015年時点の推計)、デイサービスの人員確保は厳しさを増すと考えられます

□ 早く人手が要るなら特定技能、長く育てるなら在留資格「介護」が合います

□ 費用の内訳は主に紹介手数料と支援委託費で、支援を自社で担うか登録支援機関へ委託するかで総額が変わります

□ 専任の担当者を置けない施設は、登録支援機関への委託が現実的です

□ 大阪市旭区やその近隣に拠点がある登録支援機関は、緊急時の対応や生活支援の面で実務上の差が出ます

大阪市旭区の介護人材不足の実情とは?

大阪市旭区の総人口に占める65歳以上の割合は28.9%で、大阪市内24区のうち4番目に高い水準とされています。ただしこの数値は2015年(平成27年)の国勢調査に基づくもので、最新の状況を示す確定値ではありません(Wikipedia「旭区(大阪市)」)。

旭区将来ビジョン2022によると、65歳以上の単独世帯は平成27年度で7,212世帯にのぼり、増加が続いています。

同資料では、平成27年度の高齢化率は平成22年度と比べて3.1%増加しており、上昇傾向が続いていることも示されています。

デイサービスの利用者は今後も増えていく可能性がある

高齢化率の上昇と単独世帯の増加が続いているという事実は、デイサービスを必要とする方が増えていく可能性を示しています。通所と見守りの両方を担うデイサービスの役割は、今後さらに重くなっていくと考えられます。

大阪府全体で見ても人材の獲得競争は厳しい

大阪市旭区単独の有効求人倍率は公表されていません。厚生労働省の資料をもとにしたマイナビ介護職のまとめによると、大阪府における介護職の有効求人倍率は5.70倍(2019年11月時点)で、全国平均の4.45倍を大きく上回っていました。

この数値は2019年時点のものであり、直近の状況をそのまま示すものではありません。大阪労働局の労働市場月報によると、大阪府の令和7年3月の有効求人倍率(全職種計・季節調整値)は1.23倍で、前月より上昇しています。

大阪市旭区も人材の獲得競争が厳しい傾向にある可能性はありますが、区単位の最新数値は確認できていません。日本人だけを対象にした募集で人員基準を満たし続けるのが難しくなっている施設は多いはずです。

デイサービスが外国人採用で使える在留資格ごとの違いとは?

デイサービスが外国人採用で使える在留資格ごとの違い

デイサービスで外国人介護職員を採用する場合、主に検討する在留資格は「特定技能」と「介護」の2つです。どちらも出入国在留管理庁の制度であり、要件や在留期間の考え方が異なります。

比較項目 特定技能 在留資格「介護」
主な対象 技能試験・日本語試験の合格者など 介護福祉士の資格を取得した人
在留期間の考え方 通算の上限が設けられている 更新を続ければ長期就労が可能
受入れまでの目安 比較的短期間で就労開始できる場合が多い 資格取得の経路によって準備期間が変わる
支援の義務 登録支援機関等による支援計画の実施が必要 支援計画の義務は特定技能ほど厳格ではない

要件や上限人数、施行時期は改正が続いている分野です。最新の内容は出入国在留管理庁の公表情報での確認をおすすめします。早く人手を確保したいデイサービスは特定技能を、長期的に育成しながら定着を図りたい施設は在留資格「介護」を検討するとよいでしょう。

迷ったときは、受入れ人数と教育体制のどちらを優先したいかで考えると判断しやすくなります。

自施設に外国人介護職員の受入れが向いているか見極めるには?

受入れを検討する前に、まず自施設の状況を整理する必要があります。次の2つの観点から、自施設を振り返ってみてください。

不足している人員数と職種を把握できているか

何人不足しているのか、どの職種で不足しているのかが曖昧なまま採用活動を始めると、受入れ後のミスマッチにつながります。まずは現状の人員配置と、必要な人員配置の差を数字で出すところから始めましょう。

住居や生活支援に対応できる余力があるか

大阪市旭区は区内に地下鉄谷町線や京阪本線が通り、交通の便が比較的良い地域です(大阪市旭区「旭区の概要」)。

ただし、住居の確保や役所手続きの同行まで自施設だけで対応できるかは、施設ごとに事情が異なります。ここに余力が無い施設ほど、登録支援機関への委託が現実的な選択肢になります。

なお、指導役やシフトを組めるだけの余力があるかどうかは、後述する「受入れ体制として準備するもの」で具体的に整理します。

受入れまでの流れと期間の目安

受入れまでに行うことは、おおむね次の順番で進みます。

  1. 在留資格に応じた候補者の選定(人材紹介または登録支援機関の紹介)
  2. 雇用契約の締結と支援計画の作成
  3. 在留資格の申請手続き
  4. 住居と指導役、シフト体制の確保
  5. 入国または在留資格変更後の就労開始

手続きにかかる期間は在留資格の種類や候補者の状況によって幅があります。

目安の期間についても改正や運用の変更があるため、断定的な数字ではなく、支援機関や出入国在留管理庁への確認をおすすめします。

外国人介護職員の採用にかかる費用相場と内訳とは?

外国人介護職員の採用にかかる費用相場と内訳

費用は主に、紹介手数料と支援委託費の2つで構成されます。

エッセンシャルワーカー採用研究所によると、介護業界の人材紹介は想定年収の30〜35%を成功報酬とする完全成果報酬型が主流とされています。

同研究所が公表した2023年度調査では、常勤介護職員(介護福祉士有資格者)1人あたりの紹介手数料の平均は約89万円という結果が出ています。これは全国的な業界水準を示す民間調査の値であり、大阪市旭区や大阪府に限定した数値ではありません。参考の目安として捉えてください。

同資料によると、採用が決定した際に初めて費用が発生する仕組みが一般的で、採用に至らなかった求人には費用が発生しないともされています。

費用項目 発生タイミング 備考
紹介手数料 採用決定時 想定年収の30〜35%が相場とされる(業界全体の参考値)
支援委託費 契約後、継続的に発生 登録支援機関に委託する場合に発生する
住居関連費用 入職前後 施設が負担する範囲は契約によって異なる
教育・研修費用 入職後 日本語教育や業務研修の内容による

支援委託費については、材料として確認できる公的な相場データが今回の調査では見当たりませんでした。

複数の登録支援機関から見積もりを取り、内訳の項目をそろえて比較することをおすすめします。

契約前には、料金表と追加費用が発生する条件(通訳対応や緊急時訪問など)を書面で確認しておくと安心です。

支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するか

特定技能で受け入れる場合、支援計画の実施を自社で行うか、登録支援機関へ委託するかを選べます。

登録支援機関になるには出入国在留管理庁長官の登録が必要で、登録を受けた機関は登録支援機関登録簿に掲載されます(出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」)。

比較項目 自社で支援 登録支援機関へ委託
専任担当者 自施設内に必要 委託先が担う
費用 支援委託費は不要だが人件費がかかる 支援委託費が継続的に発生する
ノウハウ ゼロから構築する必要がある 既存の支援体制を活用できる
緊急時対応 自施設のリソースに依存する 委託先の対応範囲による

専任の担当者を置けない小規模なデイサービスほど、登録支援機関への委託が現実的な選択肢になります。

一方で、複数名を継続的に受け入れる計画がある施設では、自社に支援ノウハウを蓄積する道も検討する価値があります。

登録支援機関を選ぶときの判断基準とは?

委託すると決めた後は、どの登録支援機関を選ぶかが次の課題になります。

判断基準は次の通りです。

大阪市旭区やその近隣に拠点・担当者がいるか

受入れ後のトラブルは、電話やメールだけでは解決しないことがあります。

近隣に担当者がいれば、当日中に施設へ来てもらえる可能性が高まります。

外国人材本人の役所手続きや住居、通院の相談も、対面のほうが進みやすいものです。

大阪市旭区は地下鉄谷町線や京阪本線が通る地域なので、近隣に拠点を持つ機関であれば移動の負担も比較的小さいと考えられます。

地域の不動産会社や日本語教室とのつながりを持つ機関であれば、住居探しや学習環境の紹介がスムーズに進む場合もあります。

逆に、遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、交通費が追加費用として乗ることもあります。

介護分野での実績と対応できる在留資格の幅

介護分野の受入れ経験が豊富かどうかは、支援の質に直結します。

特定技能だけでなく、在留資格「介護」にも対応できるかを確認しておきましょう。

定着支援の内容と日本語教育の体制

受入れ後の定着支援がどこまで含まれるかは、機関によって差があります。

日本語学習の機会を用意しているか、生活相談にどこまで応じてくれるかも確認が必要です。

費用体系の明確さと追加費用の有無

契約時に提示された金額だけで完結するのか、通訳対応や訪問回数によって追加費用が発生するのかを、事前に書面で確認してください。

対応できる国籍と現地との連携、トラブル時の対応

候補者の出身国とのつながりがあるか、緊急時にどのような対応をしてもらえるかも重要な判断材料です。

契約解除やキャンセルの条件も、契約前に確認しておくと安心です。

見積もりで確認すべき項目とは?

複数の登録支援機関を比較する際は、次の項目をそろえて見積もりを依頼してください。

  1. 紹介手数料と支援委託費が、それぞれいくらか
  2. 通訳対応や緊急時訪問が追加費用になるかどうか
  3. 定着支援の範囲(面談頻度・生活相談の有無)
  4. 契約期間と途中解約の条件
  5. 大阪市旭区やその近隣への訪問対応が可能かどうか

項目をそろえて依頼すると、金額だけでなくサービス内容の差も比較しやすくなります。

悪質な事業者の見分け方とは?

良い基準が分かると、その裏返しとして避けるべき事業者の特徴も見えてきます。

次のような特徴がある事業者には注意が必要です。

□ 費用の内訳を明確に示さない

□ 契約後の追加費用について曖昧な説明しかしない

□ 担当者が候補者の出身国の事情に詳しくない

□ 定着支援の内容が「対応します」としか書かれていない

□ 契約解除の条件を確認しても明確な回答が得られない

特定の国籍の人材を「安く雇える」「使いやすい」といった労働力としてのみ扱う説明をする事業者も、避けたほうがよいでしょう。

外国人介護職員の受入れ体制として準備するもの

外国人介護職員の受入れ体制として準備するもの

委託先が決まった後は、施設内の実務を整えていく段階に入ります。

住居の確保

不動産情報サイトのスーモによると、大阪市旭区の賃貸マンションの家賃相場は、新築かつ駅から徒歩1〜5分以内という条件でワンルーム6.3万円〜4DK16.9万円です。

同サイトでは、大阪市旭区の賃貸物件は1Kや1DKなどシングル向けが多く、4万円台の物件も充実していると紹介されています。単身者向けの住居を探しやすい地域である点は、受入れを進めるうえで有利な要素といえます。

指導役とシフトの調整

指導役を担える職員に余裕があるかどうかは、受入れ後の教育の質を左右する実務上のポイントです。誰が指導役を担うかをあらかじめ決め、その職員の負担が偏らないようシフトを組み直しておく必要があります。

記録の書き方と業務範囲の整理

支援計画に関わる記録は、後から見返せる形で残しておくことが求められます。

日本語能力に応じて任せる業務範囲を決め、無理のない段階から任せていく設計にしましょう。

既存職員への説明

受入れ前に既存職員へ目的と役割分担を説明しておくことで、現場の戸惑いを減らせます。

説明が不十分なまま受入れが始まると、指導役だけが孤立してしまう場合があります。

受入れ後に起きやすいトラブルと対処

受入れ後によく起きるトラブルには、共通した傾向があります。

生活面での孤立から、体調やモチベーションの不調につながるケースが目立ちます。

大阪市旭区には千林商店街のような生活の拠点があり(大阪市旭区「旭区の概要」)、買い物や外出のしやすさ自体は整っている地域です。

ただし、日本語での手続きや相談は、周囲の同行が無ければ進みにくいものです。

役所手続きや通院への同行を、施設か登録支援機関のどちらが担うかを事前に決めておくと、トラブルが起きたときに対応が遅れずに済みます。

定着のために効く取り組みとは?

受入れが済んだ後は、定着に向けた継続的な取り組みが必要になります。

離職の多くは、業務そのものよりも生活面の孤立から始まります。

大阪市全体では、令和7年12月末時点で161の国や地域を出身とする214,337人の外国人住民が暮らしており、人口比率は政令指定都市の中で最多です(大阪市「大阪市の外国人住民数等統計のページ」)。

民間サイトの集計によると、令和2年12月31日時点で大阪市旭区内には2,333人の在留外国人が暮らしていたという記録もあります(ワガヤジャーナル「大阪府内で外国人が暮らす、人気の街はどこ?」)。この数値は2020年時点のもので、民間サイトによる集計である点をふまえた参考情報として捉えてください。

一定数の外国人住民が身近にいる地域であることは、生活面での孤立を和らげる材料になり得ます。

買い物や役所手続きへの同行、定期的な面談は、離職を防ぐうえで効果が期待できる取り組みです。

日本語学習の機会を用意することも、業務理解と生活の両面で助けになります。

外国人介護職員の受入れでよくある失敗事例

契約後に通訳対応の追加費用が発生するのは、受入れで最も多い想定外の出費です。

見積もり段階で追加費用の条件を確認しておけば、防げるケースがほとんどです。

住居探しの開始が遅れると、入職時期が1か月単位でずれてしまうことがあります。

在留資格の手続きと並行して住居探しを始めておくことで、こうした遅れは防げます。

既存職員への説明が不足したまま受入れが始まると、指導役だけが孤立してしまうことがあります。

受入れ前に目的と役割分担を共有しておくことが、現場の混乱を防ぐ鍵になります。

日本語能力と任せる業務が合わないまま配置すると、早期離職につながりやすくなります。

本人の日本語レベルに合わせて業務範囲を段階的に広げる設計にすることで、このずれは避けられます。

費用の安さだけで登録支援機関を選ぶと、受入れ後の支援がほとんど無いという状況に陥ることがあります。

費用だけでなく、定着支援の内容まで比較して選ぶことが重要です。

受入れ準備チェックリスト

□ 自施設の人員体制と不足数を把握した

□ 受入れ可能な在留資格を確認した

□ 住居の確保の見通しを立てた

□ 指導役とシフトの調整方針を決めた

□ 費用の総額と内訳を確認した

□ 登録支援機関の対応範囲と拠点の位置を確認した

□ 既存職員への説明の場を設けた

コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。

大阪市旭区のデイサービスの外国人採用のまとめ

大阪市旭区は高齢化率が大阪市内でも高い水準とされ、デイサービスの人員確保は今後も課題であり続けると考えられます。

在留資格は、早く人手が要るなら特定技能、長く育てるなら在留資格「介護」が選択肢になります。

費用は紹介手数料と支援委託費が中心で、支援を自社で担うか登録支援機関へ委託するかによって総額も体制も変わります。

専任の担当者を置けない施設は、登録支援機関への委託を軸に検討するとよいでしょう。

支援機関を選ぶ際は、大阪市旭区やその近隣に拠点があるか、定着支援の内容まで含まれているかを確認してください。

支援機関選びで迷った場合は、コネクトナビ掲載の支援機関を比較してください。

費用や支援範囲、実績を確認し、自施設に合った支援機関を選びましょう。

よくある質問

大阪市旭区のデイサービスでも外国人介護職員を採用できますか?
はい、在留資格の要件を満たせば施設種別を問わず採用できます。特定技能と在留資格「介護」のどちらが自施設に合うか、まず整理することをおすすめします。
支援委託費の相場はどれくらいですか?
公的な相場データは確認できていません。複数の登録支援機関から見積もりを取り、内訳の項目をそろえて比較することをおすすめします。
受入れ人数が多い場合はどうすればよいですか?
複数名を継続的に受け入れる計画がある場合は、支援ノウハウを自社に蓄積する選択肢も検討できます。まずは登録支援機関に相談し、対応範囲を確認してください。
住居はどうやって探せばよいですか?
不動産情報サイトや地域の不動産会社に相談する方法があります。地域とのつながりを持つ登録支援機関であれば、紹介を受けられる場合もあります。
既存職員の理解を得るにはどうすればよいですか?
受入れ前に目的と役割分担を丁寧に説明する場を設けることが効果的です。指導役の負担が偏らないよう、シフトの見直しもあわせて行いましょう。