2026.09.30

大阪市住之江区のデイサービスで外国人介護職員の採用が進む理由

外国人介護職員が高齢者に笑顔で寄り添うデイサービスの様子

求人を出しても応募が来ない。そんな状態が何か月も続いている大阪市住之江区の施設は、決して少なくないはずです。

特にデイサービスは、送迎や入浴介助など人手が欠かせない業務が多く、欠員が出るたびに現場の負担が大きくなりますね。この記事は、大阪市住之江区でデイサービスをはじめとする介護施設を運営する経営者・採用担当者に向けて書いています。

外国人介護職員の採用がなぜ進んでいるのか、自施設に合う在留資格はどれか、費用はいくらかかるのか、登録支援機関へ委託すべきかまで、順番に判断できる形で整理しました。

この記事のポイント

□ 大阪市住之江区は大阪市24区の中でも高齢化率が高く、介護人材の確保が難しくなりやすい地域です

□ 特定技能は即戦力を早く迎えたい施設向け、在留資格「介護」は長期育成を前提とした施設向けです

□ 支援委託費と紹介手数料が費用の大半を占め、内訳を見積もりで比較する必要があります

□ 専任担当を置けない施設ほど、登録支援機関への委託が現実的な選択肢になります

□ 大阪市住之江区近隣に拠点がある支援機関は、トラブル時の対応速度で差が出ます

大阪市住之江区の介護人材不足の実情とは?

大阪市住之江区の高齢化率は、大阪市住之江区が公表している資料によると平成27年時点で28.0%となっており、大阪市全体の24.8%を上回っています。75歳以上の後期高齢者は当時15,466人で、高齢者の44.8%を占める状況でした。

大阪市計画調整局の推計人口年報によると、令和4年時点の老年人口割合は大阪市24区の中で住之江区が31.9%となり、西成区・大正区に次いで高い水準です。一方で総人口は減少が続いており、令和6年の推計では前年から460人減少し、大阪市24区の中で2番目に大きな減少幅でした。

令和4年時点でこの水準にあることから、支える側の生産年齢人口が先細っていく構造がうかがえます。

デイサービスが特に影響を受けやすい理由

大阪市住之江区公式サイトの年齢別推計人口によると、15歳から64歳の労働人口が約58%、65歳以上が約32%を占めています。デイサービスは送迎・入浴介助・機能訓練など、日中に人手が集中する業務が多い施設形態です。

地域の生産年齢人口が限られる中では、日本人だけを対象にした募集を続けても、必要な人員基準を満たせなくなる可能性があります。

安立・粉浜エリアに見る高齢化の偏り

フィールドの人口・世帯数データによると、住之江区内でも安立・粉浜エリアは高齢者の割合が高い地域とされています。こうしたエリアに立地する施設ほど、利用者数に対して人員の確保が追いつきにくくなる傾向があります。

外国人介護職員を受け入れる在留資格ごとの違いは?

外国人介護職員を受け入れる主な在留資格は、特定技能と在留資格「介護」の2つです。特定技能とは、人手不足が深刻な分野で即戦力となる外国人材を受け入れるための在留資格のことです。

在留資格「介護」とは、介護福祉士の資格を取得した人が長期的に就労するための在留資格です。

比較項目 特定技能 在留資格「介護」
対象者 一定の技能・日本語試験に合格した人 介護福祉士資格を持つ人
就労できる範囲 介護業務全般(訪問系は対象外の場合あり) 介護業務全般
在留期間の考え方 更新を重ねて長期就労が可能 更新を重ねて長期就労が可能
受入れの主な担い手 登録支援機関による支援が前提 施設が直接雇用するケースが中心

この表からも分かるとおり、どちらも長期就労は可能ですが、受入れまでの道筋が異なります。特定技能は試験合格者や技能実習からの移行者を対象とするため、比較的早く人材を迎えやすい制度です。

在留資格「介護」は介護福祉士の資格取得が前提のため、時間はかかりますが専門性の高い人材を育てやすいという特徴があります。

制度の詳細な要件や施行時期は改正が続いているため、最新の内容は出入国在留管理庁の公表情報で確認することをおすすめします。

自施設に外国人介護人材の受入れが向いているか見極める方法

受入れを検討する前に、まず自施設の状況を整理しておく必要があります。

人員基準に対する不足の度合いを数える

まず、現在の欠員数と、今後半年から1年で見込まれる退職予定者数を合わせて数えます。

単発の欠員なのか、構造的に人が足りない状態なのかで、取るべき対応は変わってきます。

教育に割ける時間と人員があるか

特定技能人材は一定の日本語力を持つ人が多い一方、在留資格「介護」の人材は専門用語の習得に時間がかかる場合があります。

指導役を確保できるかどうかで、どちらの制度が合うかが変わります。

施設形態による受入れやすさの違い

一般的には、デイサービスのように日中の人員配置が明確な施設は、業務の切り分けがしやすいといわれています。

常時1人で判断を求められる場面が多い業務形態は、教育体制を整えるまで時間がかかる傾向があるとされます。

受入れまでの流れと期間の目安

受入れの流れは、在留資格の種類にかかわらずおおむね共通しています。

  1. 自施設の課題と受入れ人数を整理する
  2. 人材紹介会社・登録支援機関へ相談し、対象となる人材を探す
  3. 在留資格の申請書類をそろえ、出入国在留管理庁へ申請する
  4. 住居・指導役・シフト体制を整える
  5. 来日後の生活支援を行いながら就労を開始する

申請から在留資格が許可されるまでの期間は、時期や書類の整い方によって数週間から数か月単位で変動するといわれています。

正確な審査期間は出入国在留管理庁の公表情報で確認し、余裕を持ったスケジュールで動き出すことが欠かせません。

特に住居の確保は後回しにされがちですが、大阪市住之江区の住ノ江駅・足立町停留場周辺や御崎エリアなど、生活利便性の高いエリアから早めに探し始めることをおすすめします。

外国人介護人材の受入れにかかる費用相場と内訳

外国人介護人材の受入れにかかる費用相場と内訳

介護業界における人材紹介の手数料は、想定年収の30〜35%を成功報酬とする完全成果報酬型が一般的とされています。

ある調査では、常勤介護職員(介護福祉士資格あり)1人あたりの紹介手数料平均が約89万円だったという結果もあります。

これらはいずれも介護業界全体の一般的な水準であり、大阪市住之江区固有の金額ではありません。

費用項目 発生タイミング 備考
人材紹介手数料 採用決定時 想定年収の30〜35%が業界の一般的な水準とされています
登録支援機関への支援委託費 受入れ後、月額または年額 支援内容の範囲によって変動します
住居関連費用 受入れ前後 施設が社宅を用意するか、個人契約かで変わります
日本語教育・研修費 受入れ前後 教材費や講師料が発生する場合があります

この表のとおり、費用は紹介手数料だけでなく、受入れ後の支援委託費も継続的にかかります。

大阪市住之江区の住居費については、不動産情報サイトのライフルホームズによると、ワンルーム・1DKで4〜5万円程度が相場とされています。

住之江公園駅から住之江駅にかけての住宅街では、2LDKで7〜8万円程度、3LDKで7.5〜9万円程度が目安です。

施設が住居を確保する場合、この家賃水準を前提に予算を組んでおくと見通しが立てやすくなります。

紹介手数料と支援委託費の内訳を並べてみると、施設ごとに予算の見立てが変わってきます。海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。

支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するかの比較

支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するかの比較

特定技能人材を受け入れる場合、1号特定技能外国人支援の実施が義務づけられています。

この支援は自社で行うことも、登録支援機関へ委託することも可能です。

比較項目 自社で行う場合 登録支援機関へ委託する場合
コスト(委託費・人件費) 委託費は不要だが、担当者の人件費がかかる 支援委託費が継続的にかかる
体制負担(専任担当・作成業務) 支援計画の作成から専任に近い担当者が必要 大部分を委託先に任せられ、施設側の負担は軽くなる
向いている施設 複数人を継続的に受け入れる大規模法人 専任担当を置けない中小規模の施設

この表から分かるとおり、どちらが良いかは施設の規模と体制次第です。

デイサービスのように現場スタッフが兼務で採用業務も担っている施設では、支援計画の作成や定期面談まで自社で回すのは負担が大きくなりがちです。

専任の担当者を置けない施設は、登録支援機関への委託を検討する価値があります。

登録支援機関を選ぶときの判断基準

登録支援機関は、出入国在留管理庁長官の登録を受けた機関のことです。

出入国在留管理庁の登録支援機関登録簿には、2026年8月31日現在で11,579件が登録されています。

数が多いからこそ、大阪市住之江区の施設に合う機関を見極める基準が必要です。

大阪市住之江区やその近隣に拠点があるか

支援機関が近隣にあるかどうかは、実務上の大きな差になります。

受入れ後のトラブルは電話やメールだけでは解決しないことがあり、近隣に担当者がいれば当日中に施設へ来られる場合があります。

外国人材本人の役所手続きや住居探し、通院の同行も、対面のほうが進みやすいものです。

遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、交通費が費用に上乗せされることもあります。

介護分野での実績と対応できる在留資格の幅

特定技能と在留資格「介護」の両方に対応できるかどうかは、施設が今後受入れ方針を変える可能性がある場合に重要です。

介護分野での支援実績が豊富な機関ほど、記録の書き方や現場でのつまずきに具体的な助言ができます。

定着支援の内容と日本語教育の体制

定着支援として何を行ってくれるのかは、契約前に必ず確認しておきたい点です。

生活相談の頻度、日本語学習の機会をどう用意しているかは、機関によって差があります。

費用体系の明確さと追加費用の有無

月額の支援委託費に何が含まれ、何が含まれないのかを事前に確認します。

通訳対応や緊急時訪問が追加費用になるかどうかは、特にトラブルになりやすいポイントです。

見積もりで確認すべき項目とは?

複数の登録支援機関から見積もりを取り、内訳の項目をそろえて比較することが欠かせません。

  1. 支援委託費に含まれる業務範囲(生活相談・定期面談・行政手続き同行など)
  2. 通訳対応や緊急時訪問が追加費用になるかどうか
  3. 契約期間と更新条件
  4. 担当者が変わる場合の引き継ぎ体制
  5. 対応できる国籍と現地の送り出し機関との連携状況

料金表と追加費用の条件を書面で確認しておくと、契約後の想定外の出費を防ぎやすくなります。

悪質な事業者の見分け方

ここまでの判断基準を裏返すと、避けるべき事業者の特徴が見えてきます。

費用体系が曖昧で、質問しても具体的な内訳を示さない事業者には注意が必要です。

契約解除やキャンセルの条件を確認しても答えをはぐらかす場合も、警戒すべきサインといえます。

担当者の説明が丁寧かどうかも、受入れ後の対応品質を推し量る手がかりになります。

特定の国籍の人材について、優劣を示すような説明をする事業者も避けたほうが安心です。

支援機関選びで迷った場合は、海外人材コネクトナビ掲載の支援機関を比較してください。

受入れ体制として大阪市住之江区の施設が準備すべきものとは?

受入れ体制として大阪市住之江区の施設が準備すべきもの

委託先が決まった後は、施設側の実務的な準備が始まります。

住居の確保

大阪市住之江区のワンルーム相場は4〜5万円程度とされており、施設が社宅として用意するか個人契約を支援するかを早めに決めておく必要があります。

シフトと指導役の調整

特定技能人材・在留資格「介護」の人材ともに、業務に慣れるまでは指導役をつけたシフトが望ましいです。

指導役を固定するか、複数人でローテーションするかも事前に決めておきます。

日本語能力と任せる業務範囲

日本語能力によって、任せられる業務の範囲は変わってきます。

記録の記入や利用者・家族への説明が多い業務は、日本語力に応じて段階的に任せる工夫が必要です。

既存職員への説明

受入れの目的や役割分担を、現場の職員へ事前に説明しておくことが欠かせません。

説明が不足すると、指導役だけが負担を抱え込む状況になりやすいです。

外国人介護人材の受入れで起きやすい失敗事例

契約後に通訳対応や緊急時訪問の追加費用が発生するのは、受入れで最も多い想定外の出費です。

見積もり段階で対応範囲を書面で確認しておけば、こうした費用は防げます。

住居探しの開始が遅れると、入職時期が1か月単位でずれることがあります。

受入れを決めた時点で並行して住居探しを始めておくことが対策になります。

既存職員への説明が不十分なまま受入れを進めると、指導役だけが負担を抱え込みやすくなります。

受入れ前に役割分担を現場全体で共有しておくと、この孤立は防げます。

日本語能力に見合わない業務を任せると、本人の自信を失わせ、早期離職につながりやすくなります。

業務範囲は段階的に広げる計画を、指導役と事前にすり合わせておくことが有効です。

費用の安さだけで支援機関を選ぶと、受入れ後の生活支援がほとんど無い状態になることがあります。

契約前に定着支援の具体的な内容まで確認しておくことが欠かせません。

外国人介護人材を定着させるために効く取り組み

受入れが終わった後こそ、定着のための取り組みが問われます。

大阪市住之江区の外国人住民数は、大阪市市民局の統計によると令和7年12月末現在で7,543人となっており、令和4年の4,704人から増加しています。

内訳では中国2,295人、ベトナム1,710人、韓国及び朝鮮1,184人などが多く、生活面で同郷の知人と関わりやすい環境が育ちつつあります。

こうした地域のつながりは、孤立を和らげる一助になる可能性があります。

買い物や役所手続きへの同行、日本語学習の機会づくりは、離職を防ぐうえで効果が期待できる取り組みです。

なお、大阪市住之江区単独の日本語教室数は公表されていません。参考として、大阪府教育庁地域教育振興課の調査によると、大阪府全域の識字・日本語教室は227教室、学習者数5,576人となっています。

区独自の数値ではないものの、大阪府全域にこうした学習の場が整っている点は、日本語学習を続けたい人材にとって支えになります。

受入れ後に起きやすい生活面のつまずきと対処

受入れが完了した後も、いくつかのつまずきが起きやすい場面があります。

生活面の孤立から不安を抱え、業務への集中力が落ちてしまうケースは少なくありません。

役所での手続きや通院に同行する支援があるかどうかで、この孤立感は大きく変わります。

また、支援計画の記録が不十分だと、後から状況を振り返れず対応が後手に回ることもあります。

日々の面談内容や相談内容は、簡潔でよいので記録を残しておく習慣が有効です。

受入れ準備チェックリスト

□ 自施設の人員体制と不足数を把握した

□ 受入れ可能な在留資格を確認した

□ 住居の確保の見通しを立てた

□ 指導役とシフトの調整方針を決めた

□ 費用の総額と内訳を確認した

□ 支援機関の対応範囲を書面で確認した

□ 既存職員へ受入れの目的と役割分担を説明した

□ 契約解除やキャンセルの条件を確認した

大阪市住之江区のデイサービスの外国人採用まとめ

大阪市住之江区は大阪市24区の中でも高齢化率が高く、令和4年時点の老年人口割合は西成区・大正区に次ぐ水準にあります。

在留資格の選び方、費用の内訳、支援機関への委託判断は、いずれも自施設の状況を整理してから決めることが欠かせません。

専任担当を置けない施設ほど、登録支援機関への委託が現実的な選択肢になります。

支援機関を選ぶ際は、大阪市住之江区やその近隣に拠点があるか、費用体系が明確か、定着支援の内容が具体的かを確認してください。

費用や支援範囲、実績を確認し、自施設に合った支援機関を選びましょう。

海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。自施設の状況に合った一歩を、焦らず選んでいただければと思います。

よくある質問

デイサービスでも特定技能人材を受け入れられますか
訪問系サービスを除く介護業務であれば、デイサービスも特定技能の対象となります。具体的な要件は出入国在留管理庁の公表情報で確認することをおすすめします。
大阪市住之江区で外国人介護職員の住居はどう確保すればよいですか
住之江公園駅から住之江駅周辺、御崎エリアなどで物件を探す方法があります。施設が社宅として契約するか、個人契約を支援するかを早めに決めておくと安心です。
支援を登録支援機関へ委託する場合、費用はどのくらいかかりますか
支援委託費に加え、人材紹介を利用する場合は想定年収の30〜35%程度の紹介手数料が業界の一般的な水準とされています。内訳は機関ごとに異なるため、見積もりで比較することをおすすめします。
複数名を同時に受け入れたい場合はどうすればよいですか
受入れ人数が多いほど、支援計画の作成や生活相談の負担も増えます。専任担当を置けない場合は、登録支援機関へ委託し、対応可能人数をあらかじめ確認しておくと安心です。
既存職員が外国人材の受入れに戸惑っている場合はどうすればよいですか
受入れの目的と役割分担を早い段階で共有し、指導役を1人に固定しない体制を作ることが有効です。支援機関に既存職員向けの説明資料を用意してもらえる場合もあります。