大阪市東淀川区の介護施設が採用コストを見直すべき理由
求人を出しても応募が来ない、採用できても数か月で辞めてしまう。そんな状態が続くと、採用コストはかさむばかりで、現場の人手不足は解消されません。
大阪市東淀川区で施設を運営されている方の中には、日本人の採用だけに頼ってきた結果、採用単価がどんどん上がっているという実感を持つ方も多いはずです。読み終えたときには、自施設に合った採用の進め方と、支援機関を比較検討する視点が持てるようになります。
この記事のポイント
□ 東淀川区は高齢化率が2050年に34.42%まで上昇する見込みとされています
□ 日本人だけの募集を続ける限り、採用コストは上がり続けやすい構造にあります
□ 特定技能と在留資格「介護」では、就労できる範囲と受入れの手順が異なります
□ 初年度の採用コストには紹介手数料・支援委託費・住居費などが含まれ、内訳を比較する必要があります
□ 専任担当を置けない施設は、登録支援機関への委託を検討する価値があります
東淀川区の介護現場で採用コストが上がり続ける理由とは?
大阪市東淀川区の人口は171,536人で、2020年の177,120人から約5,584人減少しています。年齢構成をみると、高齢者人口(65歳以上)はすでに25.06%を占めています。
将来推計では、2050年に人口が約15万人まで減る一方、高齢化率は34.42%まで上昇する見込みとされています。約9ポイントの上昇が想定されており、介護需要は今後も増えていくと考えられます。
一方で、東淀川区単独の介護職の求人倍率や離職率は公表されていません。参考として、厚生労働省の資料をもとにした大阪府全体の介護職の有効求人倍率は5.70倍(2019年11月時点)で、全国平均の4.45倍を上回る水準でした。
日本人限定の募集を続ける限界
時点は明記されていませんが、マイナビ介護職が紹介する介護労働安定センターの調査によると、大阪府の介護職員の離職率は17.1%とされ、全国平均の14.9%より高い水準とされています。
厚生労働省の推計では、大阪府は2025年に34,495人の介護人材不足に陥ると予測されています。府全体の推計に東淀川区の施設も含まれると見られますが、区単独の不足数は公表されていません。
外国人介護人材の在留資格ごとの違いは?
外国人介護人材を受け入れる制度には、主に特定技能と在留資格「介護」の2つがあります。どちらを選ぶかで、就労できる範囲や受入れの手順、教育の考え方が変わります。
| 比較項目 | 特定技能 | 在留資格「介護」 |
|---|---|---|
| 対象となる人材 | 技能水準・日本語水準の試験合格者、または技能実習からの移行者 | 介護福祉士の資格を持つ人材 |
| 就労できる業務範囲 | 介護業務全般(訪問系サービスは対象外とされることが多い) | 介護業務全般 |
| 在留期間の考え方 | 更新を重ねての在留が想定されている | 更新の回数に制限がなく、長期の在留が想定されている |
| 受入れの主な担い手 | 登録支援機関 | 受入れ機関(施設側の体制による) |
特定技能は、比較的早い段階で人手を確保したい施設に向く制度とされています。在留資格「介護」は、介護福祉士としての専門性を前提に、長期的な戦力として育成する場合に選ばれる傾向があります。
どちらの制度も要件や運用が改正されることがあるため、最新の要件は出入国在留管理庁の公表情報で確認する必要があります。
自施設に外国人介護人材の受入れが向いているか見極めるには?
受入れを検討する前に、まず自施設の状況を整理することが欠かせません。次の3つの観点で確認してみましょう。
人員体制と不足の構造
夜勤や早朝のシフトが埋まらない状態が続いているなら、単発の採用では解消しません。恒常的な人員不足なのか、一時的な欠員なのかを見極める必要があります。
日本語能力と任せる業務範囲
受入れ直後から日本語での申し送りや記録作成を求めると、負担が大きくなりすぎます。まずは介助業務を中心に任せ、日本語能力の向上に合わせて業務範囲を広げる考え方が現実的です。
既存職員の受け止め方
受入れの目的や役割分担を事前に説明していないと、既存職員が戸惑い、指導役だけが孤立してしまうことがあります。受入れの決定前に、現場への説明の機会を設けておくことが大切です。
不動産情報サイトのアキオが集計したデータによると、東淀川区の家賃相場はワンルームで月額4.4万円から5.50万円程度、1Kで6.3万円から6.58万円程度とされています。住居費を含めた総額のイメージを持つうえで、この水準を目安にできます。
受入れまでの流れと期間の目安は?
外国人介護人材の受入れは、いくつかの段階を踏んで進みます。手順は次のとおりです。
- 受入れ方針(特定技能か在留資格「介護」か)を決める
- 支援を自社で行うか、登録支援機関へ委託するかを決める
- 人材の紹介を受け、面談・選考を行う
- 在留資格の申請書類をそろえ、出入国在留管理庁へ申請する
- 住居の確保と指導役の調整を行う
- 入国・入職後、支援計画に基づいた支援を開始する
申請から在留資格の許可が出るまでの期間は、書類の内容や審査の状況によって変わります。全国共通の手続きであるため、東淀川区だからといって特別に早くなる、遅くなるということはありません。
外国人介護人材の受入れにかかる費用の相場と内訳は?

採用コストを見直すうえで、まず内訳を把握することが欠かせません。人材紹介の手数料は、想定年収の30〜35%を成功報酬とする完全成果報酬型が主流とされています。
エッセンシャルワーカー採用研究所の2023年度調査によると、常勤介護職員(介護福祉士資格あり)1人あたりの紹介手数料の平均は約89万円でした。この数値は地域に依らない業界全体の水準であり、東淀川区固有の相場ではありません。
手数料は採用が決定した際に発生する仕組みが一般的で、採用に至らなかった場合は費用が発生しないとされています。この点は、掲載課金型の求人広告との大きな違いです。
| 費用の種類 | 発生のタイミング | 目安(出典範囲) |
|---|---|---|
| 人材紹介手数料 | 採用決定時 | 想定年収の30〜35%(業界全体の水準) |
| 支援委託費 | 受入れ後、契約期間中に継続発生 | 登録支援機関ごとに料金体系が異なる(業界全体の水準) |
| 住居関連費 | 受入れ前後 | ワンルーム月額4.4万円台〜(東淀川区の参考値) |
支援委託費については、東淀川区固有の相場は公表されていません。複数の登録支援機関から見積もりを取り、内訳の項目をそろえて比べることが、実際の判断材料になります。
海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。費用の内訳を確認しながら、自施設に合う委託先を探す際の参考にしてください。
支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するか、どう判断する?
自施設の状況を整理したうえで、次に考えるべきは支援体制です。支援計画に基づく生活支援・相談対応・日本語学習の機会提供などを、自社で行うか、登録支援機関へ委託するかを選ぶことになります。
| 比較項目 | 自社で支援 | 登録支援機関へ委託 |
|---|---|---|
| 専任担当の必要性 | 必要(相談対応・記録作成の負担が大きい) | 不要(委託費はかかるが実務負担が減る) |
| 初期コスト | 低い(担当者の人件費が中心) | 支援委託費が発生する |
| 専門知識の要否 | 制度改正への対応を自社で追う必要がある | 登録支援機関が最新情報を把握している |
| 向いている施設 | 複数の外国人材を受け入れ、専任担当を置ける施設 | 専任担当を置けない、初めて受け入れる施設 |
専任担当を置けない施設や、初めて外国人介護人材を受け入れる施設は、登録支援機関へ委託するほうが実務上の負担を抑えられます。すでに複数名を受け入れており、社内に知見が積み上がっている施設は、自社支援へ切り替える選択肢も出てきます。
海外人材コネクトナビ掲載の支援機関を比較すると、対応範囲や実績の違いが把握しやすくなります。委託の可否で迷ったら、まず候補となる機関の情報を集めてみましょう。
登録支援機関を選ぶときの判断基準は?
委託すると決めたら、次に重要になるのが支援機関の選び方です。
東淀川区やその近隣に拠点があるか
受入れ後のトラブルは、電話やメールだけでは解決しないことがあります。近隣に担当者がいれば、当日中に施設へ来られる可能性が高くなります。外国人材本人の役所手続きや住居、通院の相談も、対面のほうが進みやすいのが実情です。
地域の不動産会社や日本語教室とのつながりを持つ支援機関であれば、住居探しや生活支援の面でも動きやすくなります。逆に遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、費用に交通費が乗ることもあります。
介護分野での実績と対応できる在留資格の幅
介護分野に特化した実績があるか、特定技能・在留資格「介護」の両方に対応できるかを確認します。実績が少ない支援機関では、施設側が制度の細部を自分で調べる負担が増えます。
費用体系の明確さと追加費用の有無
支援委託費に何が含まれているか、通訳対応や緊急時訪問が追加費用になるかどうかを、契約前に確認します。料金表を出さない、または口頭説明だけで済ませようとする支援機関には注意が必要です。
日本語教育の体制と定着支援の内容
受入れ後の日本語学習の機会をどう提供しているか、定着支援としてどこまで踏み込んでくれるかを確認します。日本語教育を人材本人任せにしている支援機関は、定着率に影響が出やすくなります。
見積もりを取るときに確認すべき項目は?
複数の支援機関から見積もりを取る際は、次の項目をそろえて比較してください。
- 支援委託費に含まれる支援内容の範囲
- 通訳対応・緊急時訪問など追加費用が発生する条件
- 契約期間と更新時の費用
- 契約解除やキャンセルの条件
- 担当者の対応可能な範囲(訪問頻度・相談窓口の対応時間)
項目をそろえずに見積もりを比較すると、一見安い支援機関が、実は追加費用込みでは高くなる、ということが起こります。同じ条件で複数社から見積もりを取ることが、比較の前提になります。
悪質な事業者を見分けるポイントは?
良い支援機関の判断基準を裏返すと、注意すべき事業者の特徴が見えてきます。次のような特徴がある場合は、契約前に慎重に確認してください。
□ 料金表を提示せず、口頭説明だけで契約を急がせる
□ 支援内容の範囲があいまいで、契約書に明記されていない
□ 介護分野での実績を具体的に説明できない
□ 対応できる国籍や現地との連携について答えがあいまい
□ 契約解除の条件を説明しない、または不利な条件になっている
費用の安さだけで支援機関を選ぶと、受入れ後の支援がほとんど無い状態になりかねません。契約前に、担当者の説明が丁寧かどうかも合わせて確認しましょう。
受入れ体制として東淀川区の施設が準備すべきものとは?

登録支援機関が決まったあとは、施設側での実務的な準備が必要になります。住居の確保はその中でも早めに動くべき項目です。
住居確保の進め方
不動産情報サイトのアキオによると、東淀川区の家賃相場は3年間で5.28%程度上昇しており、大阪府全体の上昇率8.79%に比べるとやや緩やかとされています。区内は新大阪駅へのアクセスが良好な一方、商業の中心地からは離れているため、比較的家賃が抑えられた物件を探しやすい地域といえます。支援機関を決めた段階で、住居確保のスケジュールも同時に動かしておくことが重要です。
指導役とシフトの調整
指導役を1人に固定すると、その職員の負担が集中します。複数の職員で役割を分担できるよう、事前にシフトを調整しておくことが望ましいです。
記録の書き方と支援計画の管理
支援計画に基づく支援の実施状況は、記録として残す必要があります。記録が不十分だと、後から確認が必要になった際に対応に追われることになります。
受入れ後に起きやすいトラブルと対処は?
受入れ後は、業務面と生活面の両方でトラブルが起きやすくなります。次のような場面が典型的です。
業務指示が伝わらない
専門用語や口頭での早口な指示は伝わりにくくなります。指示は短く、可能であれば書面やイラストを併用すると誤解が減ります。
生活面での孤立
役所での手続きや通院、買い物といった生活面のサポートが不足すると、孤立感が強まり、離職につながりやすくなります。同行支援や相談窓口の案内を早い段階で行うことが効果的です。
外国人介護人材の定着のために東淀川区で効く取り組みは?
受入れが済んだあとは、定着のための取り組みが採用コストの回収につながります。離職は多くの場合、業務そのものではなく生活面の孤立から起きます。
総務省統計ダッシュボードによると、2020年の国勢調査時点で東淀川区の外国人人口は6,233人とされています。なお、東淀川区に隣接する十三周辺は東淀川区とは別の地域で、外国人労働者が多いという声はその周辺エリアの実感情報にとどまります。
役所手続きや住居契約への同行、日本語学習の機会提供、既存職員との交流の場づくりが、定着に効く取り組みとして挙げられます。特に生活面の同行支援は、業務指導よりも定着への影響が大きいとされています。
東淀川区の介護施設が陥りやすい落とし穴とは?
契約後に通訳対応や緊急時訪問の追加費用が発生し、想定していた予算を超えてしまうことは、受入れで最も多い想定外の出費の一つです。契約前に料金表と追加費用の条件を書面で確認しておくことで防げます。
住居探しの開始が遅れると、入職時期が1か月単位でずれることがあります。支援機関を決めた段階で、住居確保のスケジュールを同時に動かしておくことが対策になります。
既存職員への説明が不足したまま受入れを進めると、指導役だけが孤立し、早期に疲弊してしまうことがあります。受入れの目的と役割分担を、決定前に現場へ共有しておくことで防げます。
日本語能力に見合わない業務を最初から任せると、本人が自信を失い、早期離職につながることがあります。業務範囲を段階的に広げる計画を、受入れ前に立てておくことが有効です。
受入れ準備チェックリスト
□ 自施設の人員体制と不足の構造を把握した
□ 特定技能と在留資格「介護」のどちらが合うか検討した
□ 東淀川区やその近隣に拠点のある支援機関を候補に挙げた
□ 複数の支援機関から同じ条件で見積もりを取った
□ 住居の確保の見通しを立てた
□ 指導役とシフトの調整方針を決めた
□ 既存職員への説明の場を設ける計画を立てた
□ 契約解除やキャンセルの条件を確認した
海外人材コネクトナビ掲載の支援機関を比較し、費用や支援範囲、実績を確認したうえで、自施設に合った委託先を選びましょう。
東淀川区の介護施設が採用コストを見直すべき理由のまとめ
東淀川区は高齢化率が2050年に34.42%まで上昇する見込みとされ、介護需要は今後も増えていくと考えられます。日本人だけの募集を続ける限り、採用コストは上がり続けやすい構造にあります。
外国人介護人材の受入れは、特定技能と在留資格「介護」のどちらを選ぶかで、就労範囲や受入れ手順が変わります。まずは自施設の人員体制と業務設計を見極めることが出発点です。
費用の内訳を把握し、支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するかを判断したうえで、東淀川区やその近隣に拠点を持つ支援機関を候補に選ぶことが、実務上の負担を減らす近道になります。
海外人材コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。自施設の状況に合った委託先を、費用と実績の両面から検討してみてください。
よくある質問
- 東淀川区の施設でも登録支援機関はすぐに見つかりますか?
- 出入国在留管理庁の登録支援機関登録簿には、2026年8月31日時点で11,579件が登録されています。介護分野に実績があり、近隣に拠点を持つ機関を絞り込んで比較することが大切です。
- 特定技能と在留資格「介護」、どちらを選べばよいですか?
- 早く人手を確保したい場合は特定技能が選ばれる傾向にあります。介護福祉士資格を持つ人材を長期的に育成したい場合は、在留資格「介護」が向いています。
- 採用コストはどのくらい見ておけばよいですか?
- 人材紹介手数料は想定年収の30〜35%が業界の一般的な水準とされ、これに支援委託費や住居関連費が加わります。東淀川区固有の相場は公表されていないため、複数の見積もりで確認する必要があります。
- 受入れる人数が多い場合はどうすればよいですか?
- 受入れ人数が多いほど、支援計画の管理や住居確保の負担も増えます。専任担当を置けない場合は、登録支援機関への委託を検討し、対応できる人数の上限を事前に確認しておきましょう。
- 既存職員の理解を得るにはどうすればよいですか?
- 受入れの目的と役割分担を、決定前の段階で説明する場を設けることが有効です。指導役の負担を1人に集中させない体制づくりも合わせて検討しましょう。
