2026.09.21

介護人材の採用コストを見直したい守口市の事業者へ

介護施設で笑顔を見せる女性スタッフと利用者の様子

求人サイトに掲載しても、なかなか応募が来ない。面接までこぎつけても、内定を出した翌日に辞退の連絡が来る。

守口市で介護施設を運営している経営者や採用担当の方の中には、こうした状況が何か月も続いている方が少なくないはずです。気づけば人材紹介の手数料だけが積み重なり、採用コストが経営を圧迫し始めている施設もあるのではないでしょうか。

求人を出しても人が集まらない、あるいは採用できても定着しないという悩みを抱える守口市の施設経営者・採用担当の方に向けて、在留資格ごとの違い、採用にかかる費用の相場、支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するかの比較、そして委託先の選び方まで、順を追って確認していきましょう。

読み終えるころには、自施設に外国人材の受入れが合うかどうか、どの制度を選び、どこまで費用をかけるべきかを、自分の言葉で判断できる状態になっているはずです。

この記事のポイント

□ 守口市の高齢化率は28.2%で、2030年代から再び上昇に転じる見込みです
□ 早く人手が必要なら特定技能、長期育成を前提とするなら在留資格「介護」を検討します
□ 人材紹介の手数料は理論年収の30〜35%が業界の一般的な目安とされています
□ 支援を自社で担う余力がない施設は、登録支援機関への委託が現実的な選択です
□ 支援機関は守口市やその近隣に拠点があるかどうかで、緊急時の対応力が変わります

守口市の介護人材不足の実情とは?

守口市が公表している人口推計報告書によると、守口市の高齢化率は2024年時点で28.2%です。2020年代は横ばいが続く見込みですが、2030年代から再び増加に転じ、2040年には31.8%になると見込まれています。

特に注目したいのが75歳以上の人口比率です。同報告書では、団塊の世代がすべて後期高齢者となる2026年に75歳以上人口比率が17.9%でピークを迎えるとされています。

一方で、支え手となる生産年齢人口の比率は2024年時点で60.6%です。2030年からは減少に転じ、2040年には59.0%になる見込みとされており、働き手の確保はこれから一段と難しくなっていきます。

大阪府の値から見る介護職の求人動向

厚生労働省の資料をもとにしたマイナビ介護職の集計では、大阪府における介護職の有効求人倍率は5.70倍(2019年11月時点)とされ、当時の全国平均4.45倍を大きく上回る水準でした。ただしこの数値は6年以上前の大阪府全体の値であり、守口市単独の数値ではなく、現在の市内の求人状況をそのまま示すものではありません。守口市単独の有効求人倍率は公表されておらず、現時点での市内の需給を測る材料としては限界があります。

離職率から見える定着の課題

全国の介護職員の離職率は、介護労働安定センターの調査によると2023年度時点で13.1%となり、過去最低を更新しました。全国的に見ても、採用してもすぐには定着しないという課題は、多くの施設に共通するものです。

外国人材の在留資格ごとの違いとは?受入れの4つの選択肢

外国人材を受け入れる在留資格には、いくつかの種類があります。それぞれ就労できる範囲や在留期間、手続きの重さが異なるため、まず全体像を整理しましょう。

在留資格 特徴 在留期間の目安 向いている施設
特定技能1号 技術試験と日本語試験に合格した即戦力人材 通算5年まで 早期に人手を確保したい施設
在留資格「介護」 養成校卒業や国家資格取得が前提 更新に上限なし 長期的に幹部候補として育成したい施設
技能実習 母国への技能移転を目的とした制度 最長5年 監理団体との連携を前提に育成できる施設
EPA(経済連携協定) インドネシア・フィリピン・ベトナムとの協定に基づく受入れ 国家試験合格で更新可能 受入れ調整機関との連携が可能な施設

表からも分かるとおり、早く人手を確保したいなら特定技能、長期的に育てたいなら在留資格「介護」が軸になります。技能実習やEPAは監理団体・調整機関との連携が前提となるため、支援体制を整えられるかどうかも合わせて考える必要があります。

特定技能と在留資格「介護」の実務上の違い

特定技能は、技能評価試験と日本語能力試験(またはN4相当以上)に合格した人材が対象です。比較的短期間で就労を開始できるため、目の前の人員不足を補いたい施設に向いています。

一方、在留資格「介護」は国家資格を持つ人材が対象で、在留期間の更新に上限がありません。幹部候補や指導役として長く働いてもらいたい場合は、こちらの選択肢が合います。

自施設は外国人材の受入れに向いているか見極める視点

制度を調べる前に、まず自施設の状況を整理することが欠かせません。受入れが合うかどうかは、施設の規模や体制によって変わります。

人員基準と不足数を具体的に把握する

「なんとなく人が足りない」という感覚のままでは、必要な人数も予算も見積もれません。まずは配置基準に対して現状何名不足しているか、今後の退職予定者も含めて数字で出しましょう。

受入れ体制を整える余力があるか

外国人材の受入れには、日本語でのコミュニケーション支援や生活面のサポートが伴います。指導役を任命できる余裕があるか、既存職員の理解を得られる状況かを確認してください。具体的な体制づくりの内容は、後半の「受入れ体制として準備するもの」で整理します。

守口市の交通事情

守口市には京阪本線の滝井駅・土居駅・守口市駅、大阪メトロ谷町線の守口駅・大日駅があり、大阪モノレールも通っています。谷町線は大日駅が始発のため、隣駅である守口駅からは座って乗車できる可能性があるとされています。断定はできませんが、複数路線が使えること自体は、通勤圏を確保しやすい材料の一つになります。

受入れまでの流れと期間の目安

受入れまでの流れと期間の目安

受入れを決めてから実際に就労が始まるまでには、一定の準備期間が必要です。大まかな流れは、次のとおりです。

  1. 受入れ方針を決め、在留資格を選ぶ
  2. 人材紹介会社や登録支援機関に相談する
  3. 候補者の選考・面接を行う
  4. 在留資格認定証明書の申請、または在留資格変更の申請を行う
  5. 住居・指導役・シフトなど受入れ体制を整える
  6. 入国または在留資格変更後、就労を開始する

手続きにかかる期間は全国共通の制度に基づくため、地域による差はほとんどありません。ただし、住居探しや指導役の調整といった施設側の準備は、守口市の事情に左右される部分もあります。

守口市で外国人材を受け入れる採用コストの相場と内訳

守口市で外国人材を受け入れる採用コストの相場と内訳

費用は受入れ方法によって大きく異なります。ここでは、業界で示されている一般的な水準を整理します。

人材紹介の手数料

人材紹介の手数料相場を扱う資料では、紹介手数料は理論年収に料率をかけて算出され、料率は30〜35%が一般的な相場とされています。エッセンシャルワーカー採用研究所が公表した2023年度調査では、常勤の職員1人あたりの紹介手数料平均は約89万円という結果が示されていますが、これは一民間調査による参考値であり、施設ごとに実際の金額は変動します。

厚生労働省の職業安定法に基づく手数料の定めでは、届出制の場合の法定上限は理論年収の50%とされています。

登録支援機関への支援委託費

特定技能で受け入れる場合、支援計画の実施を登録支援機関へ委託する施設が多くあります。委託費用の具体的な相場は機関ごとに異なるため、複数の見積もりを取って比較することが欠かせません。

守口市の住居費の目安

外国人材本人が住居を借りる場合、家賃相場も費用の前提になります。不動産情報サイトのライフルホームズでは、守口市全体の単身者向け(ワンルーム・1K)家賃相場について約4〜5万円程度という情報が紹介されていますが、掲載時点が確認できていない参考値です。不動産情報サイトのスーモでは、駅から徒歩1〜5分以内の新築1Kで6.3万円程度という事例が紹介されていますが、こちらも掲載時点が確認できていません。いずれも時点不明の参考値であるため、実際の入居時には不動産会社への確認が必要です。

費用項目 目安・出典 備考
人材紹介手数料 理論年収の30〜35%(業界一般の相場) 採用決定時に発生する成果報酬型が主流
紹介手数料の法定上限 理論年収の50%(届出制の場合) 厚生労働省の定めによる上限
登録支援機関への支援委託費 機関ごとに異なる 複数の見積もりで比較が必要
住居費(守口市の単身者向け参考値・時点不明) 月額約4〜6.3万円程度 不動産情報サイト掲載の参考値。要個別確認

表からも分かるとおり、費用の大半を占めるのは紹介手数料と支援委託費です。住居費は施設が借り上げ社宅として用意するか、本人が契約するかで負担の所在が変わるため、早い段階で方針を決めておく必要があります。

支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するか

特定技能で受け入れる場合、支援計画の実施は自社で行うことも、登録支援機関へ委託することもできます。自施設の体制を踏まえて、どちらが現実的かを見極めましょう。

比較項目 自社で支援を行う 登録支援機関へ委託する
初期の負担 支援計画の作成・実施体制の構築が必要 比較的少ない
専任担当者 日本語や生活支援に対応できる人員が必要 不要(機関が担う)
費用 人件費として内部化される 支援委託費として発生する
継続性 担当者の異動・退職で体制が崩れやすい 機関側の体制が維持される

専任の担当者を置ける規模の法人であれば、自社支援でコストを抑えられる可能性があります。一方、専任担当を割けない施設では、委託によって支援の質を安定させるほうが現実的です。

登録支援機関を選ぶときの判断基準とは?

委託すると決めた後は、どの機関を選ぶかが次の課題になります。確認すべき項目を整理しました。

守口市やその近隣に拠点があるか

受入れ後のトラブルは、電話やメールだけでは解決しないことがあります。近隣に担当者がいれば、当日中に施設へ駆けつけてもらえる可能性が高まります。

外国人材本人の役所手続きや住居探し、通院への同行といった生活相談も、対面のほうが進みやすいものです。地域の不動産会社や日本語教室とつながりを持つ機関であれば、住居や学習環境の確保もスムーズになります。

逆に遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、交通費が費用に上乗せされる場合もあるため注意が必要です。

実績と対応できる制度の幅

登録支援機関になるには出入国在留管理庁長官の登録が必要で、登録された機関は登録支援機関登録簿に掲載されます。福祉分野の受入れ実績があるか、特定技能以外の在留資格にも対応できるかを確認しましょう。

定着支援の内容と日本語教育の体制

受入れ後の定期面談や生活相談の頻度、日本語学習の支援体制は機関によって差があります。入職後にどこまで伴走してくれるのかを、契約前に具体的に確認してください。

費用体系の明確さと追加費用の有無

基本料金に何が含まれ、何が含まれないのかを明確に示してくれる機関を選びましょう。通訳対応や緊急時訪問が追加費用になるかどうかは、特に確認が必要な項目です。

見積もりで確認すべき項目とは?

複数の登録支援機関に見積もりを依頼する際は、項目をそろえて比較することが大切です。

  • 初期費用と月額費用の内訳
  • 1名あたりの支援委託費の総額
  • 通訳対応・緊急時訪問が基本料金に含まれるか
  • 契約期間と更新条件
  • 解約時の違約金の有無
  • 定期面談の頻度と方法(訪問かオンラインか)

内訳の項目がそろっていないまま比較すると、後から想定外の費用が発生しがちです。見積もり時点で書面での確認を求めることが、トラブルを避ける第一歩になります。ここで確認した項目は、後述する受入れ準備チェックリストとあわせて、契約前の最終確認に使ってください。

悪質な登録支援機関を見分ける特徴

良い機関を選ぶ基準を裏返すと、避けるべき機関の特徴も見えてきます。

費用体系が不透明

「追加費用は発生しません」と口頭だけで説明し、契約書に明記しない機関は注意が必要です。通訳費や緊急時対応費が後から請求される事例は、よくある想定外の出費です。

受入れ後の連絡が取りにくい

契約前は対応が早いのに、契約後は担当者と連絡が取りにくくなる場合があります。担当者が固定されているか、緊急時の連絡手段が明確かを事前に確認しましょう。

特定の国籍を一律に評価する説明をする

「この国籍の人材は扱いやすい」といった説明をする機関は、人材を個人として見ていない可能性があります。本人の適性や希望を丁寧に聞き取る姿勢があるかどうかも、判断材料にしてください。

受入れ体制として準備するもの

受入れ体制として準備するもの

委託先が決まった後は、施設側で準備すべき実務が残ります。

住居の確保

施設が借り上げ社宅を用意するか、本人が契約するかを早めに決めましょう。守口市には京阪本線と大阪メトロ谷町線の複数の駅があり、通勤しやすいエリアを選びやすい環境です。

指導役とシフトの調整

指導役を1人に固定すると負担が偏りやすくなります。複数名で分担できる体制を検討してください。

日本語能力に応じた業務範囲の設計

日本語能力試験のレベルによって、任せられる業務の幅は変わります。記録業務は日本語能力が上がってから任せるなど、段階を踏んだ設計が定着につながります。

既存職員への説明

受入れの目的や役割分担を、受け入れる前に既存職員へ説明しておくことが欠かせません。説明が不十分なまま受入れが進むと、指導役だけが孤立しやすくなります。

受入れ後に起きやすいトラブルと対処

受入れ体制を整えたあとも、実際に働き始めてから見えてくる課題があります。

生活面での孤立

職場以外に頼れる人がいないと、生活面の不安が積み重なりやすくなります。買い物や役所手続きへの同行が、孤立を防ぐ最も効果的な対処です。

業務範囲をめぐる認識のずれ

本人が想定していた業務と、実際に任される業務が食い違うと不満につながります。入職前の説明と、入職後の業務内容を一致させることが重要です。

記録業務の負担

日本語での記録業務は、想定以上に時間がかかることがあります。定型フォーマットの活用や、記入例の提示で負担を軽減できます。

定着のために効く取り組み

受入れが済んだ後、長く働いてもらうための工夫が定着率を左右します。

生活支援の同行

役所手続きや通院、住居契約の更新など、生活面のサポートを続けることが安心感につながります。

日本語学習の継続支援

就労後も日本語能力を伸ばせる環境があると、任せられる業務の幅が広がります。学習教材の提供や、勤務時間内の学習時間の確保も有効です。

定期的な面談の実施

月1回程度の面談を設け、悩みを早期に把握することが離職の防止につながります。

受入れで起きやすい失敗事例

受入れを検討する施設が重ねやすい失敗を、種類別に整理しました。

費用面の失敗

契約後に通訳対応や緊急時訪問の追加費用が発生するのは、受入れで最も多い想定外の出費です。契約前に費用の内訳を書面で確認しておけば防げます。

住居準備の遅れ

住居探しの開始が遅れると、入職時期が1か月単位でずれることがあります。在留資格の申請と並行して住居探しを始めることで防げます。

既存職員との関係

既存職員への説明が不足すると、指導役だけが業務と調整の両方を抱え込み、孤立しやすくなります。受入れ前に全体説明の場を設けることで防げます。

業務範囲の設計ミス

日本語能力に見合わない業務を任せると、本人の負担が大きくなり早期離職につながります。段階的に業務を広げる設計にすることで防げます。

支援機関選定の失敗

費用の安さだけで機関を選ぶと、受入れ後の支援がほとんど無いという状態に陥ることがあります。費用だけでなく定着支援の内容まで比較することで防げます。

コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。

受入れ準備チェックリスト

□ 自施設の人員体制と不足数を把握した
□ 受入れ可能な在留資格を確認した
□ 住居の確保の見通しを立てた
□ 指導役とシフトの調整方針を決めた
□ 費用の総額と内訳を確認した
□ 支援機関の対応範囲と拠点の位置を確認した
□ 既存職員への説明の場を設けた
□ 契約解除やキャンセルの条件を確認した

支援機関選びで迷った場合は、コネクトナビ掲載の支援機関を比較してください。

守口市の介護採用コストのまとめ

守口市の高齢化率は28.2%で、2030年代から再び上昇する見込みです。大阪府全体では過去に有効求人倍率が高い水準にあった時期があり、日本人だけの募集では人員確保が難しくなる局面が近づいている可能性があります。

外国人材の受入れは、早さを求めるなら特定技能、長期育成なら在留資格「介護」が軸になります。採用コストは紹介手数料と支援委託費が中心で、支援を自社で担う余力がなければ登録支援機関への委託が現実的な選択です。

支援機関を選ぶ際は、守口市やその近隣に拠点があるか、定着支援の内容が明確かを必ず確認してください。費用や支援範囲、実績を確認し、自施設に合った支援機関を選びましょう。

よくある質問

守口市の介護施設で外国人材を採用する際の採用コストの相場はいくらですか?
人材紹介の手数料は理論年収の30〜35%が業界の一般的な目安とされ、これに登録支援機関への支援委託費や住居費が加わります。金額は施設の条件によって変わるため、複数の見積もりを取って比較することをおすすめします。
特定技能と在留資格「介護」のどちらを選べばよいですか?
早期に人手を確保したい場合は特定技能、長期的に幹部候補として育成したい場合は在留資格「介護」が向いています。受入れ人数と教育体制を踏まえて判断してください。
登録支援機関への委託は必須ですか?
必須ではありません。自社で支援計画を実施することも可能ですが、専任の担当者を置けない施設では委託のほうが支援の質を安定させやすくなります。
受入れ人数が多い場合はどうすればよいですか?
人数が増えるほど住居調整や指導役の負担も大きくなるため、対応実績が豊富な登録支援機関へ早めに相談することをおすすめします。
守口市近隣に拠点がある支援機関を選ぶメリットは何ですか?
トラブル発生時に当日中の訪問対応が期待できるほか、地域の不動産会社や日本語教室とのつながりを活用できる場合があります。