岸和田市のデイサービスで外国人介護職員の定着率を高める方法
求人を出しても応募が来ない。採用できても数か月で辞めてしまう。
岸和田市でデイサービスを運営している方の中には、そんな状況が続いている方も多いはずです。
人手が足りないまま現場を回し続けることに、限界を感じている施設も少なくありません。
外国人介護職員の受入れを検討しても、在留資格や制度が複雑で、どこから手をつければよいか分からないという声もよく聞きます。
この記事は、岸和田市でデイサービスを運営する経営者・採用担当者に向けて書いています。
自施設の人材課題を整理し、外国人介護職員の受入れが合うかどうかを判断できるようになります。
在留資格ごとの違い、費用の相場、登録支援機関へ委託すべきかの判断基準、そして受入れ後に定着率を高めるための具体策まで、順を追って確認できます。
この記事のポイント
□ 岸和田市は高齢化が進み、デイサービスの人材確保は今後も厳しさが続く見込みです
□ 早く人手が欲しいなら特定技能、長期育成を前提にするなら在留資格「介護」が候補になります
□ 専任の採用・労務担当を置けない施設は、登録支援機関への委託が現実的な選択肢です
□ 岸和田市やその近隣に拠点がある登録支援機関なら、トラブル時に当日訪問が期待できます
□ 定着を左右するのは給与より生活面の支援で、住居と日本語学習の体制が鍵になります
岸和田市のデイサービスが抱える人材不足の実情とは?
岸和田市の総人口は、令和3年時点で192,160人です。平成27年から7,593人減少しており、人口の減少が続いています。
令和2年の国勢調査では、岸和田市の老年人口(65歳以上)は全体の約26%を占めています。生産年齢人口は約60%にとどまり、支え手の数が限られる構造になっています。
岸和田市は、令和6年度から令和8年度までを計画期間とする「岸和田市高齢者福祉計画・第9期介護保険事業計画」を策定し、高齢者施策を進めています。
デイサービスを含む介護需要は、今後も一定の水準で続くと見込まれます。
岸和田市単独の介護職の有効求人倍率は公表されていません。大阪府の公表資料によると、大阪府の介護職の有効求人倍率は5.70倍(2019年11月時点)で、全国平均の4.45倍を大きく上回っています。
この数値は大阪府全体のものであり、岸和田市単独の採用環境を示すものではありませんが、参考として押さえておくとよいでしょう。
厚生労働省の推計では、大阪府は2025年に34,495人の介護人材不足に陥ると見込まれています。この数字は大阪府全体のものであり、岸和田市単独の不足数ではありません。
日本人だけを対象にした募集を続ける限り、人員確保は今後も難しい状態が続くと考えられます。
外国人介護職員を受け入れる在留資格にはどんな違いがある?
外国人がデイサービスで働くための在留資格には、主に「特定技能」「介護」「技能実習」の3つがあります。
それぞれ就労できる範囲や在留期間、受入れの手順が異なるため、自施設に合う制度を見極める必要があります。
特定技能・在留資格「介護」・技能実習の比較
| 比較項目 | 特定技能 | 在留資格「介護」 | 技能実習 |
|---|---|---|---|
| 対象者 | 一定の技能・日本語試験に合格した人材 | 介護福祉士養成施設を卒業するなどした人材 | 技能実習計画に基づき技能を学ぶ人材 |
| 在留期間の考え方 | 通算5年が上限(1号の場合) | 更新を続ければ長期の就労が可能 | 実習計画に応じた期間(延長の仕組みあり) |
| 受入れの担い手 | 登録支援機関(自社支援も可) | 施設が直接雇用 | 監理団体を通じて受入れ |
| 人材の方向性 | 早期の就労力として迎えやすい | 長期育成・キャリア形成を前提にしやすい | 技能移転を目的とした一定期間の受入れ |
比較表のとおり、早く人手を確保したいなら特定技能、長期的に育てて定着させたいなら在留資格「介護」が候補になります。
技能実習は監理団体を通じた受入れが前提で、実習計画に沿った運用が必要です。
受入れの担い手については、登録支援機関の制度が出入国在留管理庁によって運用されています。出入国在留管理庁の登録を受けた機関は、登録支援機関登録簿に掲載される仕組みです。
どの在留資格を選ぶかは、自施設がどれくらいの期間、どんな役割を任せたいかによって変わります。
自施設は外国人介護職員の受入れに向いているか見極めるポイント
制度の比較の前に、自施設の状況を整理しておくことが欠かせません。向き・不向きを判断する視点は、主に3つあります。
不足している人数と期間が明確か
何人を、いつまでに、どの業務で必要としているかが曖昧なままだと、受入れ後の配置も曖昧になります。
シフト表や人員基準をもとに、不足数を数字で把握しておくことが最初の一歩です。
指導役を確保できるか
外国人介護職員が安心して働くには、日々の業務を教え、相談に乗る指導役の存在が欠かせません。
既存職員の中に、その役割を担える人がいるかどうかを確認しておきましょう。
生活面の支援に割ける体力があるか
特定技能で受け入れる場合、住居確保や生活オリエンテーションなどの支援が制度上求められます。
自社で担うか、登録支援機関に委託するかは、この体力の有無によって変わります。
3つのうち、どれか1つでも自信を持って答えられない場合は、登録支援機関への委託を前提に検討を進めるほうが現実的です。
外国人介護職員の受入れまでの流れと期間の目安

受入れを決めてから実際に就労が始まるまでには、一定の準備期間がかかります。これは全国共通の手続きの流れです。
大まかな流れは次のとおりです。
- 自施設の人員課題を整理し、受入れる在留資格を決める
- 人材紹介会社や監理団体を通じて候補者とマッチングする
- 登録支援機関を選定し、支援委託の契約を結ぶ
- 在留資格の申請書類をそろえ、出入国在留管理庁へ申請する
- 住居やシフト、指導役の体制を整える
- 在留資格が許可され次第、就労を開始する
申請から許可までの期間は、申請内容や時期によって変動します。余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
住居の確保は、在留資格の申請と並行して進めておくと、入職時期の遅れを防ぎやすくなります。具体的な進め方は、後述の受入れ体制の準備で説明します。
外国人介護職員受入れの費用相場と内訳とは?

費用は制度や依頼先によって幅があり、内訳を知らないまま契約すると想定外の出費につながります。
人材紹介を利用する場合、介護業界では理論年収の30〜35%を成功報酬とする完全成果報酬型が一般的とされています。これは地域に依らない業界の一般的な水準で、岸和田市固有の相場ではありません。
業界の調査によれば、2023年度時点で常勤介護職員(介護福祉士資格あり)1人あたりの紹介手数料は平均約89万円という結果が出ています。ただし、これは全国規模の業界調査による参考値であり、個々の採用条件によって金額は変動します。
届出制の人材紹介では、理論年収の50%が法定上限とされています。
登録支援機関への支援委託費は、施設ごとの契約内容によって異なります。月額で支払う契約が多く、支援範囲が広いほど費用も上がる傾向があります。
費用の内訳イメージ
| 費用項目 | 発生タイミング | 参考となる相場 |
|---|---|---|
| 人材紹介手数料 | 採用決定時 | 理論年収の30〜35%が一般的(業界水準の参考値) |
| 登録支援機関への委託費 | 契約期間中、月額で発生 | 契約内容により異なるため見積もりで確認 |
| 住居関連費用 | 受入れ準備時 | 岸和田市単独の数値は公表されておらず要確認 |
表のとおり、参考値として示せる項目と、施設ごとに確認が必要な項目が混在しています。
見積もりを取る際は、人材紹介手数料と支援委託費を分けて提示してもらうことが比較の前提になります。
なお、大阪府は介護人材の受入れに関する補助金を複数実施しています。「外国人介護人材受入促進事業」では、補助対象基準額が1法人あたり250,000円とされ、実支出額とのいずれか低い額が補助されます。
こうした補助制度は年度ごとに内容が変わるため、申請前に大阪府の最新の案内で要件を確認することをおすすめします。
コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。費用の内訳を確認しながら、自施設に合う相手を探す参考にしてください。
外国人介護職員の支援を自社で行うか登録支援機関へ委託するか
自施設の状況を整理したうえで、次に判断すべきなのが支援の担い手です。
特定技能1号で受け入れる場合、支援計画の実施は自社で行うことも、登録支援機関へ委託することもできます。
自社対応と委託の比較
| 比較項目 | 自社で対応 | 登録支援機関へ委託 |
|---|---|---|
| 費用 | 委託費は不要だが人員の時間コストが発生 | 月額の委託費が発生 |
| 専門知識 | 担当者が制度を学び続ける必要がある | 制度改正への対応を任せられる |
| 生活支援の実務 | 住居探しや役所同行を自施設で行う | 支援機関が代行・同行することが多い |
| 向いている施設 | 専任担当を置ける大規模法人 | 専任担当を置きにくい施設全般 |
専任の採用・労務担当を置ける体制が整っている施設は、自社対応でも運用しやすいといえます。
一方で、体制が整っていない施設では、委託を選ぶことが多いのが実情です。
委託する場合でも、支援計画の最終的な責任は受入れ施設にあることを押さえておく必要があります。
登録支援機関を選ぶときの判断基準とは?
委託すると決めた後は、どの登録支援機関を選ぶかが次の課題になります。判断基準は複数ありますが、特に重要な点を整理します。
岸和田市や近隣に拠点があるか
支援機関が岸和田市やその近隣に拠点を持っているかどうかは、実務上の差になります。
受入れ後のトラブルは、電話やメールだけでは解決しないことがあります。近隣に担当者がいれば、当日中に施設へ来られる可能性が高まります。
外国人介護職員本人の生活相談、たとえば役所手続きや住居、通院の同行なども、対面のほうが進みやすいものです。
近隣の支援機関は、地域の不動産会社や日本語教室とのつながりを持っている場合もあります。
逆に遠方の事業者は訪問頻度が下がりやすく、訪問のたびに交通費が加算される契約もあるため、契約前に確認が必要です。
その他の確認ポイント
介護分野での支援実績があるか、対応できる在留資格の幅、日本語教育の体制も比較の対象になります。
費用体系が明確か、追加費用が発生する条件は何か、対応できる国籍と現地との連携体制も確認しておきましょう。
契約解除やキャンセルの条件、担当者の説明の丁寧さも、長く付き合う相手を選ぶうえで見落とせない点です。
コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。複数の視点から自施設に合う相手を探す参考にしてください。
登録支援機関の見積もりで確認すべき項目とは?
判断基準を踏まえたうえで、実際に見積もりを取る段階で確認すべき項目を整理します。
- 月額の支援委託費に含まれる支援内容の範囲
- 通訳対応や緊急時訪問が別料金かどうか
- 住居確保の支援が含まれるか、含まれない場合の費用
- 契約期間の縛りと中途解約の条件
- 支援計画の記録・報告をどちらが担当するか
複数の登録支援機関から見積もりを取り、内訳の項目をそろえて比べることが大切です。
契約前に料金表と追加費用の条件を書面で確認しておくと、後からのトラブルを防げます。
悪質な事業者を見分けるポイントとは?

良い支援機関の判断基準が分かったところで、その裏返しとして注意すべき特徴も押さえておきましょう。
- 費用の内訳を尋ねても、総額しか示さない
- 支援内容を契約書ではなく口頭でしか説明しない
- 介護分野での実績を具体的に示せない
- 受入れ後の定着支援について触れようとしない
- 契約解除の条件があいまいなまま契約を急がせる
こうした特徴が複数当てはまる事業者は、契約前に立ち止まって再検討することをおすすめします。
費用の安さだけで選ぶと、受入れ後の支援が形だけになってしまうことがあります。
外国人介護職員の受入れ体制として準備するものとは?
委託先が決まった後は、施設側で準備すべき実務が残っています。
住居とシフトの調整
特定技能で受け入れる場合、住居確保の支援が必要になります。岸和田市内では南海本線・阪和線の沿線で物件を探す施設が多く見られます。
不動産情報サイトのLIFULL HOME’Sでは、岸和田市のワンルーム・1K・1DKの家賃相場が3万〜5万円とされていますが、時点は明示されていません。参考情報として扱い、実際の金額は不動産会社や物件情報で確認する必要があります。
夜勤を含むシフトでは、通勤手段と時間帯も合わせて検討しておく必要があります。
指導役の配置と業務範囲
日本語能力に応じて、任せる業務の範囲を段階的に広げていく考え方が現実的です。
入職直後から全業務を任せるのではなく、指導役がつきながら範囲を広げていく体制を整えましょう。
既存職員への説明
受入れの目的や役割分担を、既存職員にあらかじめ説明しておくことが欠かせません。
説明が不足したまま受入れが始まると、指導役が孤立し、現場の協力が得られにくくなります。
記録の書き方についても、支援計画に関する書類をどちらが作成するか、委託先とあらかじめ分担を決めておくと安心です。
外国人介護職員の受入れで起きやすい失敗事例
契約後に通訳対応の追加費用が発生するのは、受入れで最も多い想定外の出費です。契約前に通訳対応が月額費用に含まれるかを確認しておくと防げます。
住居探しの開始が遅れると、入職時期が1か月単位でずれることがあります。在留資格の申請と並行して住居探しを進めておくことで防ぎやすくなります。
既存職員への説明が不足したまま受入れが始まると、指導役が孤立しやすくなります。受入れの目的と役割分担を事前に共有しておくことが対策になります。
日本語能力に見合わない業務を任せると、本人の負担が大きくなり、早期離職につながりやすくなります。業務範囲を段階的に広げる計画を立てておくことが有効です。
費用の安さだけで登録支援機関を選ぶと、受入れ後の支援がほとんど機能しないことがあります。実績と支援内容を事前に比較しておくことで避けられます。
生活面では、役所手続きや銀行口座の開設、通院などで言葉の壁に直面する場面が起きやすくなります。登録支援機関の同行や、岸和田市周辺の日本語教室・相談窓口とのつながりがあるかどうかで、対応のしやすさが変わります。
業務面では、指示が伝わりきらないまま作業を進めてしまい、記録の記載漏れにつながることがあります。定期的な面談を設け、困りごとを早めに拾い上げる仕組みを作っておくことが対処の基本です。
大阪府の意識調査では、賃貸住宅の入居で不利な扱いを受けることが「あると思う」と答えた人が64.1%に上っています。住居探しの段階でつまずきやすい背景として、こうした実情も踏まえておくとよいでしょう。
外国人介護職員の定着のために効く取り組みとは?
受入れが済んだ後、最も重要になるのが定着に向けた取り組みです。
離職は業務そのものよりも生活面の孤立がきっかけになることがある、ともいわれています。
買い物や役所手続きへの同行、休日の過ごし方の相談に乗ることが、定着に効果的な取り組みとして挙げられます。
日本語学習の機会を確保することも欠かせません。大阪府全域の数値にはなりますが、府内の識字・日本語教室は教室数227、学習者数5,576人という調査結果があります。岸和田市内で利用できる教室の有無は、市や支援機関を通じて確認することをおすすめします。
既存職員との交流機会を意識的に作ることも、孤立を防ぐうえで有効です。
給与や待遇の見直しだけでなく、生活全体を支える視点を持つことが、定着率を左右する分かれ目になります。
外国人介護職員受入れ準備チェックリスト
□ 自施設の人員体制と不足数を把握した
□ 受入れ可能な在留資格を確認した
□ 住居の確保の見通しを立てた
□ 指導役とシフトの調整方針を決めた
□ 費用の総額と内訳を確認した
□ 登録支援機関の対応範囲と拠点の位置を確認した
□ 既存職員への説明の場を設けた
コネクトナビ掲載の支援機関を比較しながら、自施設の状況に合わせてチェック項目を埋めていくことをおすすめします。
岸和田市のデイサービスで外国人介護職員の定着支援のまとめ
岸和田市は高齢化率が高く、デイサービスの人材確保は今後も厳しい状況が続くと見込まれます。
外国人介護職員の受入れは、在留資格の違いを理解し、自施設の状況を見極めることから始まります。
委託すべきかどうかは、専任担当を置ける体制があるかどうかで判断できます。
登録支援機関を選ぶ際は、岸和田市やその近隣に拠点があるかを必ず確認してください。
受入れ後の定着は、給与よりも生活面の支援、特に住居と日本語学習の体制が鍵を握ります。
コネクトナビでは、対応制度や支援内容から支援機関を比較できます。費用や支援範囲、実績を確認し、自施設に合った支援機関を選びましょう。
よくある質問
- 岸和田市のデイサービスでも外国人介護職員を受け入れられますか?
- 在留資格の要件を満たせば受入れ可能です。特定技能や在留資格「介護」など、施設の状況に合う制度を選ぶことが前提になります。
- 費用はどれくらいかかりますか?
- 人材紹介手数料は理論年収の30〜35%が業界の一般的な水準とされ、これに登録支援機関への委託費が加わります。内訳は見積もりで必ず確認してください。
- 自施設だけで支援計画を実施できますか?
- 可能ですが、専任の担当者を置ける体制が前提になります。難しい場合は登録支援機関への委託が現実的です。
- 候補者が多いときや急いでいるときはどうすればよいですか?
- 一度に複数名を受け入れる場合、支援機関の対応体制によって進め方が変わります。早めに相談し、受入れ人数に応じた体制を確認しておきましょう。
- 岸和田市内で日本語学習の環境はありますか?
- 岸和田市単独の教室数は公表されていません。大阪府全域では識字・日本語教室が227教室あるという調査結果があり、市内の利用可能な教室は支援機関や自治体窓口を通じて確認することをおすすめします。
